ウェブ日記に 赤裸々な日常 「飲んで食べて、そばに妻がいて、 いい仕事をする。私の、幸福三原則」 とウェブにある。代表作に 「臥夢螺館（ガムラカン）」など。 新しもの好きで、つい先日もフォルクスワーゲンの新型車ゴルフを買ってしまった。妻には、ミニ・クーパーのコンバーティブル車を買わそうとしており、「１０年以上変わらぬ愛をもって乗れる車は、これっきゃない」と説得中だ。 福山家の内情は、ウェブ上でほぼ毎日更新されている日記を読めば、手に取るようにわかる。パソコンが常にそばにあり、旅行中も持ち歩くので、何かあったらすぐ書いてしまう。恥ずかしながら、記者自身、今回の取材の最中に２度も登場している。 日記をアップし始めたのは９６年。テニヲハを直すのが面倒で、文章を書くのは好きではなかったのに、文節の入れ替えが自在なパソコン作文をおぼえて、それが苦にならなくなった。当初は自分でいちいちＨＴＭＬのタグをつけていた。 もちろん本業の漫画の送稿にもパソコンを使っている。「週刊ダイヤモンド」に９３年から連載中の「Ｆ氏的日常」（０１年文化庁メディア芸術祭大賞受賞）は、編集者に自宅まで原稿を取りに来てもらうのが申し訳なく、ニフティのパソコン通信で試したらうまくいった。「漫画をいきなりデジタルデータで送る例は、まだ珍しかったと思う」という。 最初に買ったパソコンは、富士通が８２年に発売したＦＭ７だったが、「まだまだだなぁ」と見限ってワープロへ転進。東芝ルポ２台をへてパソコンに回帰、ＮＥＣ９８、パワーマック７１００と新製品を渡り歩き、現在はマックのＧ４級を主力に、パワーブックとエプソンのノート２台を併用している。 「新機種は、当たりはずれが多く、ぼくの場合、けっこう当たらないんですよね」。ハードディスクやビデオカードの交換を余儀なくされたこともある。 いろいろ買い込んで、資金不足気味であることも、ウェブ日記からわかる。気晴らしに株のネット取引を手がけているが、「売りと買いを一瞬間違えて、最高値をつかんだり……」。損得も日記を読んでいれば、だいたい想像がつく。 （文と写真・穴吹史士）

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あなぶき・ふみお / ７期天国 / 七福会 mail to seventh heaven office