Ｋ君を悼む
2001年2月24日

つい先日、私たち夫婦の友人Ｎさんの愛息Ｋ君が、バイクのスリップ事故で亡くなりました。雨の早朝、二条城の近くでの事故でした。２０歳の誕生日の直後だったとのこと。お互いの子供たちが幼い頃には一緒に山小屋に行ったりした間柄なので、Ｋ君の突然の死は私たち家族にも大きなショックでした。

ご両親のＮ夫妻はお通夜もお葬式もせずに、ごく身近な人だけでの密葬を考えておられたのですが、Ｋ君の死を聞き伝えた友人が、昼も夜も入れ替わり立ち代わり来て、Ｋ君のお棺の傍でそれぞれに気の済むまで別れを告げて行きました（２日間で１５０人余りの男女の友達が訪ねてくれたそうです）。ほんとに心のこもった「告別」で、傍にいて深く心を動かされました。

Ｋ君の事故後の思いを書きとめたのが下記のものです。どんな形ででもＫ君のことを自分の記憶に刻んでおきたいと思いました。そのように読んでいただければさいわいです。

それにしても若い人の死に遭うのは、むごく、つらいものです。残された両親を見るのはもっとつらい。傍にいてもかける言葉もなくて、「また少し落ち着いたら一緒に飲もな」と言うのがやっとでした。


K君に
2001年２月20日

何見つめ明けの大路を駆け行きぬ

青年の顔になりいて眠る君

こらえ泣く友の金髪揺れ止まず

Ｍａｒｌｂｏｒｏも花もシェイカーも共にあり

逝きて後あまたの友を父母に見せ

棺担う友らの喪服若々し

ゆたかなる君の二十年映す友ら

父母の救いなれかし集う友