好き兵衛です。皆様お久しぶりでございます。
前回お目にかかったのも昨年の秋でございました。
我知らず、ひとり物想う秋・・、次々と投稿される皆様の俳句に触発されたのでしょうか、いつの間にかパソコンで「ＷＯＲＤ」の画面に向かっているところでございます。

ワタクシ、名前のとおりの好き者です。
世間の方々と同じモノも人後に落ちず好きですが、今日お知らせしたいのは、スポーツのＴＶ観戦のことでございます。

自分ではＴＶっ子だとは決して思っておりませんが、ヒマな時には結構見てしまいます。それも、ドラマやバラエティの類いはまず見ません。
ドキュメンタリーにニュース、音楽番組、それにスポーツ中継　と決まっております。

先日のシドニーオリンピックの期間中は、毎日番組表とにらめっこしてビデオ録画で大忙し。
家に帰ればＴＶに釘付けの日々でございました。

中でも、感動したのはやはり　高橋尚子選手が出場した女子マラソン。
金メダルを獲得したことは勿論素晴らしい事でしたが、ゴール前でのデッドヒートには　思わずＴＶの前で「ガンバレ、ガンバレ」と声を張り上げてしまいました。
スタジアムへ入ってからリディア・シモン選手が見せたあのスピードと迫力ある追い上げに、皆様方もきっと手に汗を握られたことでしょう。


先日、ＮＨＫで「高橋尚子の42.195km」と題して、高橋選手自身がビデオを見ながらレースを振り返る、と言う趣向の番組がありましたが、その中で高橋選手自身の感想もさることながら、惜しくも２位に終ったシモン選手のコメントも、短いながら、大変印象に残るものでした。

曰く、「３０kmあたりで一度スパートをかけようかと思ったが、できなかった自分の迷いと弱気を一番後悔している」
曰く、「ゴール前の競り合いなら誰にも負けない自信があったのに・・。37km過ぎで大きくリードされてどうしようもなかった。高橋にあれほど力があるとは思わなかった。彼女の実力を甘く見ていた」

訥々とした語り口で振り返っておりましたが、彼女もまた高橋選手とは違った可愛らしさで私の目を楽しませてくれました。

それにしても、最近のレースでは　結構ゴール真直かまでもつれこむデッドヒートが多いような気が致しますね。
男子マラソンも、エチオピア選手二人がスタジアムのすぐ近くまで甲乙つけがたい見事なレースをしておりましたし・・。
我々が中学・高校生くらいの頃見ていたマラソンと言うレースは、途中から誰かが独走してそのまま優勝、と言うケースが多かったような気がするのでございますが・・。

午後の授業をそっちのけで学園ホールのＴＶにかじり付いていた　東京オリンピックでのアベベの優勝も、そう言えば途中から独走して圧勝と言う感じだったように記憶しております。


マラソンに限らず、車のレースでも最近は際どい勝負が多いようでございますね。
先日鈴鹿で行われたＦ１の日本グランプリも、ゴールまであと何周かと言うところでトップに出たＭ．シューマッハが勝ちましたが、２位のＭ．ハッキネンとはホンの数秒差。
まるで、100m競争のゴールを見ているような気がいたしました。
最近のＦ１では、こんなデッドヒートが度々あるようでございますよ。

子供の頃に見た昔の自動車レースでは、ゴールする頃にはトップと２位の差と言うのは何百メートルも開いているというのが普通で、最後の１周や２周で２位の車がどんなに頑張っても（トップが故障でもしない限り）逆転などとても不可能、と言うのが常識だったように思います。

さすがに、映画の中では　その辺りを劇的に演出しておりまして、例えば　三船敏郎が　ホンダとおぼしき日本のメーカーの社長役で出ていた「グランプリ」と言う映画では、最後の１周でトップと２位の車が抜きつ抜かれつを繰り返すシーンがあったのですが、それを見て「あんなアホな事、実際にある筈ないやないか」と、子供心にもおかしいと思っていたものでしたが、カーレースの世界でも　最近はそう云うデッドヒートが現実のものになってきているようでございます。

そのくらい競争も激しく、厳しいトップ争いを制したものが、最終的に名誉と大金を手にすることができるように変わってしまったと言う事でございましょうか？

それにしても、先日のマラソンでは、ゴールインしたあとで　高橋選手とシモン選手が抱き合ってお互いの健闘を称えあうシーンがあり、（二人とも実に良い表情に映っておりましたよ）最近涙腺のゆるくなった私など　思わずジーンと来たものでございます。

それまで　微笑を浮かべながらビデオに見入っていたシモン選手が、この場面を見たときに手で顔を覆って暫らく声にならないことがございましたが、あれは思わず込み上げて来た笑いを堪えていたのでしょうか、それともついに高橋を捉え切れなかった事を思い出した悔し涙だったのでしょうか。

高橋選手のすがすがしさと共に、いつまでも心に残る印象的なシーンでございました。

初めまして、私、好き兵衛と申します。 兄の徳兵衛がいつも七期天国の皆様に大変お世話になっている、と聞いております。

訳あって、小さい頃から別々の家で育てられた二人でございます。兄の存在は知っておりましたが、こんなにも皆様方から愛され、また、話題の主になっていようとは、想像も出来ぬ事でございました。

最近、徳兵衛の別名を割り出さんものと、皆様方躍起になっておられるようでございますね。兄からは、「他言はならぬ」と 固く口止めされておりますので、私の口から本当の所をお話する訳には参りません。

ただ、いつも徳兵衛のエッセイに登場する「お初」の存在。あのあたりが かなり 別名を割り出すヒントになるように、私には思えるのでございますが・・。

一つだけ申し上げておきましょう。先日来、「徳博」と言う名前の人物が疑われていたようですが、全くの見当外れでございます。他にも もうお一人「徳」と言う字を持つ方もいらっしゃるようですが、兄は そんな簡単に分かってしまうような謎かけをする人間ではございません。

思慮深く、風流にも造詣の深い兄、徳兵衛の仕掛ける謎かけは、もっと奥深く、一ひねりも二ひねりもされている、と考えられた方がようござんすよ。

ところで 好き兵衛、お前は一体誰や？と申されるんですか、いや、これは失礼致しました。私にも勿論 別名はございますが、こちらも 「好」の字を使った人物でない事は、前もって申し上げておきます。

名前の通り、私も兄に負けず、その道は大好きでございます。今後、また、何かのご縁でこの「七天」に私の「艶事遍歴」をご披露する日があるかもしれません。どうかその日をお楽しみに。私の別名も推察なさって下さいませ。

徳兵衛ともども、好き兵衛もどうかよろしくお願い申し上げます。