きょうだい揃って溝掃除　1961年　寝屋川市自宅横にて（中３の頃）

私は四人きょうだいの長女で、下に弟と、妹が二人います。上の妹はアメリカ・オハイオ州在住。下の妹は埼玉県在住。この二人とも「七天」の「隠れ愛読者」であることが最近わかりました。（弟は今、二人の孫に夢中でＰＣどころじゃないみたい）


アメリカから

アメリカの妹がメールでよく七天ＨＰのことを書いてきます。（　）内は私。
「七期天国はほんとに面白いね」（おかげさんでね）

「やっぱり人材が豊富という感じやね」（まあね。「七期は附高始まって以来の不作、成績が悪い」と言われ続けた頃もあったのやけどね。面白い人が一杯いるのは確かです）

「つい先日もウイスコンシンのＭさんからお電話いただいて、とても驚いたけれど、七天を読んでいるのですぐにわかったし、乗鞍登山の話などを一緒にできてよかったヨ」（それはよかったね。Ｍさん、妹までお世話になってスミマセン）

「一日に２回『七天』を開くときもあって、そのたびに更新していてビックリするヨ」（ひょっとしてアンタか？　おめでた番号当てて申告しないでいるのは？　え？　違う？あ、そう。ところで、愛読してくれてるのは結構やけど、姉の高校同窓会のＨＰを見ても、知らん人ばかりであまりピンとこないやろ・・？）

「い、いや、そ、それは・・お登久さん（私のこと）からいつも聞いていたし、そ、それに・・・」（ウン？　何や、その慌てようは？　あ、そうか！　そうか！　思い出したぞ、あの大事件！）


鍵つき日記

それは今をさること３７年前、忘れもしない私が高校２年の時でした。その頃、私は純情多感な乙女で、小さな胸（それは文字通り）に溢れる思いを日記に書き綴っていました。でも狭い家に弟と妹二人がウロウロしていて、日記を隠しておく場所もない。

そこである日、私は学校帰りに梅田のデパートの文房具売り場をあちこち回って、ついに「鍵つき日記」なる、頑丈そうな鍵のついた分厚い日記帳を見つけ、大枚はたいてそれを買ってきたのでした。やった！「さあ、これで安心。何でも書けるぞ」と、日々のことどもを安心してツラツラと書いていたのでありました。（もちろ ん登校する時は鍵をしっかり身につけて）

といっても、その鍵つき日記の中味は実に他愛ないことばかり。

「今日の英語の時間、Ｔ君が英語で質問してついに山口先生の齢がわかった！　３５歳だって。思っていたより若かったので驚いた」（格さん、あの頃は青年教師やったのですね。なんかオジサンに習っているような気がしてましたけど）

「数学の時間、演習の問題ができなかった。恥ずかしい。自分が情けなくみじめで休み時間にトイレに行ったら泣けてきた。（今は亡き）Ｈさんが来て慰めてくれた」

「Ｆ君は不思議だ。女の子の鼻を見るだけで誕生月をあてることができる。私のも１１月だとピタリ・・。どこかで名簿でも見て必死に覚えているのだろうか？」

「６期女子チームとのバスケの試合に負けた。マン・ツー・マンでくっついてくるのにショートパンツを引っ張って離さないのだ、ズルイ！　試合後、悔しくて、チームみんな食堂横で泣いた。その後ファンタをのんでスッキリした」

「京阪電車でＨ君と一緒になってずっと楽しく話して帰る」「今日は、日暮れまで藤棚の下でＹ君の恋の悩みの相談にのっていた。勉強も手につかない状態らしくて大変だ」ｅｔｃ．ｅｔｃ


乙女心くじけて

でも中には、自分の淡い恋心を縷々書き綴ったページも・・・
「今日は数学の問題を教えてもらうという口実で、＊＊君と話ができて嬉しかった」
「驚いたことに、＊＊君は三日ほど顔を洗わないこともあるらしいが、ちっともそんな風に見えない。美男子は得だ」
「今日＊＊君が・・さんと一緒に下校していった。教室の窓から見ていた。ショック！　彼女、可愛いし・・どうせ私なんか男の子に好かれるタイプと違うしな・・もう潔くキッパリとあきらめよう・・」ｅｔｃ，ｅｔｃ
（いやいや、青春というのはなんともアホみたいで、みじめで、いたましくも可憐で健気なものですなあ）

そんなある日のことでした。わが家であの大事件が勃発したのは。
その日、些細なことから妹と喧嘩になって双方が言い募り、年かさの分だけ私が優勢で「どうや、まいったか、へへ！」と鼻息も荒く勝ち誇って立ち去ろうとしたその時、一瞬躊躇するかに見えた妹の口から出た一撃！

「姉ちゃんな、＊＊君、好きやろ！」
「・・・・！！！！」（絶句して、顔色もなく立ちすくむ私）
「な、なんで、そんなこと！」
「へへん、姉ちゃんの日記なー、みんな読んだったわーだ！兄ちゃん(私の弟)も読んでたでー。　あんな鍵なー、ドライバーで簡単に開くやんか！」

あまりの衝撃に、妹に言い返す気力も、つかみかかる力もなく・・・その後自分がどうしたのか、今もって全然思い出せないのです。（こういうのって「精神的外傷」とかいうのよね）

その後、大学に入って家を出るまで日記を書かなくなったことだけは確かです。

（おい、弟よ、妹よ。さぞかし面白かったやろなー。エラそうにしてる姉の日記を、毎日ドライバーでカチャカチャと開けて読むのは・・・。そら、七期の人たちのこともよう知ってるはずや。「昔なじみ」の面々やもんね。どの人もこの人も懐かしいやろ。


それいけおめでた番号

でも、まア昔のことや、許したろ。あんたたちも小さかったし。それに、もし私に兄や姉がいて机の引き出しにそんな仰々しい嫌味な「鍵つき日記」が置いてあったら、きっと同じことをしてたような気がするし・・）

ま、これからも「七天」楽しませてもらいなさい。購読料はマケといたる。そのかわり年に２回ぐらいは帰国して親孝行しつつ私に３〜４泊でいいから旅行させてな！

それから、おめでた番号をゲットしたら、トットと自首して出るように。（そう言えば、埼玉に住む下の妹も先日メールをくれたっけ。「２６６６６番をゲットして画像を保存したけれど、申告した方がいいやろか？　お登久さんやったらどうする？」と。

「どうもしません！　それぐらいの番号は申告せんでよろし。ねらうなら大きく３００００番とか３３３３３番、３４５６７番などをネライなさい。私も忙しいのやからネ、そんなしょうむないことをイチイチ聞いてこないで自分で判断するように！」と長女の貫禄でカツーーンと言っときました。しかし忙しいモンがこんなアホな こと書いてるかなあ？っと・・・）

というわけで、今の「七天・隠れ愛読者」は昔から「七期関係書類・隠れ愛読者」だったという話でした。

追記　これを書いた後、一応、妹に了解をとろうとアメリカにメールを送ったら、返事がきましたヨ。５０歳になる彼女の曰く「そんなこともあったねえ。私もよく覚えてる。投稿しても私はかまわないヨ。それにしても旧悪にズキッと心が痛むわー」と。当たり前じゃ！