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こがんの宿  |
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宿帳 2009年3月28日 Ａ紙のＢ編集部御一行様 Ｄ口様・Ｓ木様 かねてより、当荘に関心を持っていた Ａ紙編集部のデスク・記者御一行様が 、大挙して来訪され――、 人数はたいしたことなかったのですが、 お1人、お1人がひと一倍騒がしく、 大挙という印象を受けました――、 接待方応援のＤ口様とＳ木さまが加わって、 久々に賑やかな田喜野井荘となったのでありました。  前列左から：当荘女将、当荘飼い犬、Ｄ口様、 Ｉ塚記者、当荘長女とその長男 後列左から：当荘主人、Ｔ田デスク、Ｈ科記者、 Ｎ島記者、Ｓ本記者、当荘次女  前列で犬押さえ込んでいるのが、Ｎ友デスク ●サクラ咲かず 当荘には桜のかなり大きな木が１本あります。 正確にいうと、隣家の庭の桜なんですが、 その桜がバルコニーから、ちょうどいい具合に眺められ、 この日の趣旨は、お花見ということでありました。 が、数日前より急に寒波が到来、 桜は一部ちらほら開花の段階でストップ、 さえない花見となりました。  バルコニー向こうに隣家の桜  こんなふうな咲き加減でした  大地主さん宅の屋敷林の辛夷は満開 ●京筍と和泉水茄子 桜はどうやらダメらしいと判明した段階で、 当荘は接待戦略を変更、食い物で客をごまかすことに。 まず、京都・西京区の竹藪のど真ん中に住む 女将の妹に依頼、料亭向けの早生筍を送ってもらい、 同時に、主人の出身小学校の裏手にある 漬け物工房「やくし」から、泉南特産・水茄子のぬか漬けを 送ってもらったのであります。  接待手伝いのＳ木さん持参のパンやピクルスも好評でした  料亭向け京筍は前日到着  まず若竹煮にしてみました。 このほか、木の芽和え、蕗の薹、 タラの芽、コゴミ、野蒜とともに、天ぷらも  メーンディッシュは、筍ご飯  ん、んまーい。大好評でした  水茄子は、当日午前に到着  「到着日にたべごろ」を指定 お昼前後より、三々五々来客。 用意した料理を詰め込み始めました。 当荘主人は、お酒を飲めない体調なので、 「飲みたいお酒を、めいめいご持参ください」と。 で、めいめい持参のお酒をがぶ飲み。 以下、とくに必要がない限り、写真説明省略           あっという間に夜になる。飲んでると時間の経過が速い   おめぇ、ちゃんとやってるんかよー  お、おれは、ちゃんとやってるさぁ  ねー、ちゃんとやってるよねぇ    みんんが乾杯するなか、しょんぼり向こう向きが１人  正座のまま眠ってしまった  あかん。起きへんで ●バルコニー日和 天気予報は、日中曇りとのことでしたが、 天下に隠れなき晴れ男・当荘主人の気合いで、 当荘バルコニーのみは、ぽかぽかと春らしい陽気。 気合いもそこまでで、桜を咲かせるに至らなかったのは、 返す返すも、じゃんねんでありました。      Ｈ科記者の手つきが、なにやらいやらしく、 波瀾のを予感。次項をお楽しみに ●犬をいじくる 当荘には、犬が１匹おります。 名前は、シーちゃん。柴の雌で９歳。 人間でいえば、飼い主と同年代、 63歳の大年増ということになります。 もともと当荘主人の旧宅座敷で飼われていたところ、 主人の前妻が病を得たことから、庭の犬小屋に出され、 家内が落ち着いて、座敷に戻ったのもつかの間、 主人長女に赤ん坊が生まれて、また犬小屋に逆送。 主人一家の巻き添えを食って、数奇な運命をたどってきました。 そして今年、ようやく当荘に引き取られたのでありました。 全穀物アレルギーという持病があり、高価な薬品を常用、 また食べ物は、オーストラリア沖合でしか獲れない 特殊な魚を原料とした医療用輸入ドッグフードのみ という、カネと手がかかる犬ではありますが、 どういうわけか、来客にはもててもてて困るといった状態。 昨夏、花火を見に訪れたＮ島記者と、 わけありの仲となっていましたが、 今回、「犬はいかせる自信がある」という Ｈ科記者が眼前にあらわれ、 関係は一挙に複雑化。  桜はもう一息やけど、春には違いないわなぁ  うち、なんか、むらむらしてきたわ  Ｈ記者の股ぐらから離れようとしない  ほれほれ、こうして欲しかったんやろ。そうやろ？  うう、そこ、急所……  お、おまえは俺の女やったんとちゃうんかっ。 がばっと力づくでのしかかるＮ島記者  な、なにすんのっ。い、いやや。だ、だれかー、 このケダモンみたいなおっさん、なんとかしてぇ  ほれほれほれ。ここか？ ここがええんか？ Ｉ塚記者も加わった３Ｐに、 うち、そんなふしだらな女やないっ  Ｎ友デスクが加わって、３Ｐ地獄は続く  Ｉ塚記者、自分だけ勝手にいった挙げ句、爆睡  この女も、だれかなんとかして……  男も女も、だれも信用でけへん……。 セクシャル・ハラスメントと ドメスティック・ヴァイオレンスに疲れ果て、 ドアの向こうに避難したシーちゃんでした ●カブリモノ天国 当荘には、帽子がたくさんあります。 実用、というより、当荘主人が旅行先で見つけた 土地土地の特徴的な、ということは、 へんてこな、という意味になりますが、 それが、被り手もいないまま、 タンスの肥やしになっているのです。 で、ノリのいいお客様がいらっしゃると、 引っ張り出して、一騒ぎということになります。 この日のお客様はとりわけノリがよく、 とっかえひっかえ被っては大騒ぎ。 実は、このほかにも京劇衣装の専門店で購入の 時代がかった帽子がたくさんあったのですが、 引っ越しに際して、蔵書や古着と一緒に 「燃えるゴミ」に出してしまったのでした。 こんなに喜んでいただけるとわかっていたら、 取っておきましたのに……、じゃんねん。  この人たちがＡ紙の将来を担っていくのだと思うと、 まことに心強い。草場の陰で応援してますぞ  左：中国製ウサギ毛防寒帽 右：中国回族帽  修験道行者用兜巾。奈良・吉野山で購入  中国道教道士用帽子。四川省成都・青羊宮で購入  だ、だれや、おまえは？ 左：中国トン族子ども帽。貴州省黎平で購入 右：中国製毛編み目だし帽。 河南省開封にて６元（85円）で購入  道教道士帽。成都・青羊宮で購入。 上衣はモソ人夜這い服。雲南省ロコ湖で購入  左：漆塗り烏帽子。能面打ち修業中、師匠に買わされた 右：中国モソ人夜這い帽。雲南省ロコ湖で購入  中国回族のメッカ巡礼達成者である 「ハッジ」用帽子。友人からいただく  シャーロック・ホームズ探偵帽。 ロンドン・ベイカーストリートで購入  左：上衣は清代の知識人が着た長衫（チャンサン）。 浙江省杭州の喫茶店で丁稚のお仕着せを購入 右：中国竹製工事現場安全帽。甘粛省成県で購入  左：韓国両班帽。釜山の婚礼貸衣装店で購入  目玉だけで生きている  だれかー、こいつら、ヨメはんにもろたってくれー。 それだけは、いやや？ さよか シャンパン３本、ワイン10本、純米大吟醸１本、 計14本を空ける。たいした肝臓である。 もっと重要な来客に備えて大事に取っておいた Chateau Faugeres 2005 Appellation Saint-Emilion Grand Cru Controlee も、ちょっと目を離した隙に空けられた  前列左から３本目が「Chateau Faugeres 2005」 フランスの、ボルドー地方の、サンテミリオン地区の、 と、産地が絞り込まれるほど、ワインは高級になるが、 そのサンテミリオンの特級に格付けされたシャトーである
 ４月３日午前６時。５分咲き  ４月４日午前６時。７分咲き  ４月５日午前６時。９分咲き  ４月６日午前６時。満開  同上。ちょうど朝日が当たって匂い立つように美しい。 この状況は、２、３日続くと思われます。 見物希望者は、前夜来荘、１泊していただければ、 朝食の中華粥をバルコニーで取りながら、 桜を眺めることができます  ４月７日午前６時。満開  同上。絶景ひとり占めのシーちゃん このページのトップへ |
●客室 ●食事 ●送迎 ●宿帳 ●提携 あなぶき・ふみお / ７期天国 / 七福会 mail to seventh heaven office |