その前夜
奥琵琶湖、みんなニコニコ顔の集まりで、何か知らんけどとにかく楽しい旅行でした。共通の思い出とは、こんなにも皆を楽しくさすものかと、毎回ながら感心いたします。
三田のお嬢様は、旅行前日まで頭痛で寝込んでいたそうです。
やさしいご主人 「紀子お嬢様、明日の旅行はお取りやめになさったら」
お嬢 「いやや、うちは這ってでも行く」
このようにお嬢様参加。そしてこの旅行中のNo.１のおふざけになってしまったのでした。
まるで白雪姫が、りんご売りのおばあさんに変貌したようで、あの清純な可愛いお嬢様は、何処へいってしまったのかと、親友の一人として嘆いている今日この頃でございます。
第１夜
１０月１６日、大阪組、東京組と集合して長浜で合流。でも中川君と私は２時に梅田で会って、彼の車で２時間余りのドライブ。確かに車は、かっこいいものでした。「１０月だと言うのに、オープンカーでドライブしているのはどこのおっちゃん？」と思ったけど、その車に乗り込んでしまいました。
私 「オープンやったら電車でいく」
中川 「わかった、わかった、ちゃんとするやんけ」
この時から下心のある中川君は、仕方ないので私の言う事を聞いてくれました。
穴吹編集長の紀行文には、中川君が三田のお嬢様に「わしのオンナにならへんか」と口説いたとありますが、実はここだけの話。このドライブ中の会話を聞いて下さい。
中川 「ええやろ、わしのオンナにならへんか」
私 「いやや」
中川 「なんでやね。わしはハンサムで金もある。わしのどこが悪いね」
私 「みんな悪い。イヤなものはイヤや。私だって選ぶ権利がある」
中川 「わしは誰でもええね。選んでる場合違う。もうヨメハンが怖くて寂しいね」
ここでワンワン泣き出す。
中川 「なあ、ちょっと休憩していけへんか。誰にもわかれへんやん。わしはもう人畜無害やから大丈夫」
私 「何ゆーてんの。人畜無害でも有害でもイヤなものはイヤ」
このような会話で、２時間があっという間に過ぎてしまいました。
後で分かった事だけど、中川君の奥さんはモデルのように綺麗な方でした。あれでは頭があがらないのは当たり前。
こうして私達、木ノ本駅へ到着。駅には、女性陣を先にタクシーで送り出した先生方と穴吹君が、次のタクシーを待っているところでした。佐々木君と何人かはスーパーへお買い物。他の人達は、歩いて想古亭へ。やさしい森田君だけが、駅で佐々木君を待っているとの事でした。ところが佐々木君、スーパーで初めてのお買い物、うれしくてうれしくて森田君の事などすっかり忘れていたのです。
私達の宿、想古亭は何とも趣のある、想い出に残すのにはぴったりの宿でした。さすが愛とロマンに生きる、前西幹事の下調べのお蔭だと感謝感激。幹事は前回と同じく私達の為に、必ずその地へ行って、その宿そこの味を調べておかないと気が済まないという手の込みようです。でもその下調べは、誰と行くのかって？
そんなの勿論、、、、、。 聞かないでおきましょう。
そしてその夜の宴会、私と中川君の席が離れていたのを良い事に、中川君は三田のお嬢様を口説きはじめたのです。
お嬢様はお酒のせいにして、口がまわる事、まわる事。今までの学生の時のイメージとはまるで違って、中川君に合わして、はしたない事じゃんじゃん。もうどうにも止まらない。
「誰だ、こんなお嬢にしてしまったのは」
「きっと東京の友達が悪い」
とは、影の声。
この時の二人の会話は、コードにひっかかりそうなので、省略させていただきます。
確かに編集長が言うように、お嬢様は誇り高い面もあるかもしれないが、今は「たたけばホコリが出る」に変身されてしまいました。仲の良かったもっちゃん（森尾）にまで、「もう面倒ようみんわ」とあきれられ、この先一体どうされるのかが心配です。
その夜、宴会が終り場所を移動。生澤君の仕事の場所が変わった事を聞いたもっちゃんが、するどい質問。
松浦 「ねえ、どこへ異動したの」
生沢 「総務部 雑用係り」
私 「えっ、掃除部 脱毛係り？」
それまで男性達は、生沢君に「おい、スダレが乱れているぞ」とか言っていたのが、どうも頭にこびり付いて離れなかったみたい。でも顔は、昔の可愛いままです。念の為。
ここで岸本探偵登場。私達に「徳兵衛って誰？」の聞き込み捜査が開始されたのです。その時犯人の徳兵衛さんは、ふとんの中に入ってニヤニヤ知らんふり。そこにいる殆どの者が知っていると言うのに、、、、。
佐々木 「加藤、おまえアホと思ったけど、きっしゃんに勝ったな」
と言って、私の頭たたく。
私 「そうか、岸本君より賢いんや」
そんな私よりアホと言われた岸本君が気の毒になり、「愛とロマンに生きる人よ」とヒントをあげたのに、まだわからないようでした。こんな事で探偵が続くのかと心配だなー。
２日目の朝
朝食は綺麗な庭を見、きれいな空気を吸いながらワイワイガヤガヤ。みんなの中には、附小から附高まで一緒だった人が何人かいました。
河野 「佐々木君は、いつも小学校の時、鼻をたらしていたね」
なるほどそう言えば今でもその鼻をたらして、悪さんぼの面影が漂っているお顔です。
佐々木 「塩田はプライドの高いイヤなオンナと思っていたけど、昨夜でイメージが変わった」
そして何からか大学の話になった時、
中川 「きっしゃんは、あれだけ勉強して東大へ入れなかったらアホやぞ」
こんな会話で、朝食も終り登山の準備へと。
山へ
登山が始まった。去年とは比べ物にはならないくらい簡単な山でほっとする。去年は泣いた者もいて、皆が吉原隊長に文句を言ったくらいでしたが、今年は隊長も静かなもの（いつも静かです）。笹田先生なんか、折角重装備をされていたのに気の毒なくらいでした。
山道で佐々木君が、道に咲いていたお花をお嬢様にプレゼント。
お嬢 「あら、野菊のような可憐な私に」
佐々木 「あかん、あかん、もう夕べであかん」
穴吹 「野ぐそのような君に」
途中、森田君が収穫したアケビをみんなで食べたりしていたら、もう頂上。
そこでランチ宴会、旅館からもらったおにぎり、ワイン、チーズは良かったのだけど、後はお菓子の山、山、山。
「そんなに初めてのお使いが面白かったの！ 佐々木君」
まさしく幼稚園の遠足のようでした。
下山後、殆どの男性陣は帰ってしまい、残ったのは女性全員、先生方、穴吹君、前西君、小原君そしてその夜の宴会まで参加の中川君でした。
菅浦へ
想古亭からこの日の宿、菅浦までは、バスで３０分ほど。私は、お嬢様の「心の夫」だと宣言した中川君の車に再び乗り込んで目的地へ。本来ならお嬢様が、その夫と二人でドライブするべきだった。ところがお酒もさめた今、うれし恥ずかしも少しは残っているお嬢様、これ以上二人では危険だと思われたのか辞退。
私達が泊まる国民宿舎は高台にあり、眼下は琵琶湖が見わたせ、、景色の良いのに見とれつつ、私はロマンチックでない相手と二人で、一行の来るのを待っていました。
真相・７人のソラ耳事件
国民宿舎での宴会も後半になり、中川君はそろそろ帰る時間になってしまう。その時のお嬢様の寂しそうな顔。それを見かねたカラオケの帝王、小原君。その場を盛り上げる為に一曲開始。そうするとお嬢様は、もうすっかり「心の夫」の事なんか忘れて、「忘れていいの」を歌いだす始末。なんという変わり身のはやさ。
原さんは、いつものようにお色気一杯の歌で、先生方を悩殺し始める。山口先生なんかそのまま倒れて、眠りこけてしまわれた。
カラオケも９時半に終り、全員幹事室へ移動。ここでソラ耳事件がおこるのだが、もう一度整理してみよう。
小原 「明日は皆さんが寝ているまに、僕は失礼します」
と宣言。そして１０時半。
先生方 「それじゃ僕達先にやすみますから」
先生方が、殆ど部屋を出られた時、
小原 「僕はここでやすみますから、お引き取りください」
全員心で思う。
「なるほど、やっぱり明日の手形の事が気になっているのだ」
穴吹 「じゃ、僕達隣の部屋へ行こう」
小原 「ぼ、ぼくも行く」
全員ぶっ倒れる。
「えっ、今お引き取りくださいゆーたやん」
「いや、ゆーてへん」
「僕は先生に、お引き取りくださいと言ったけど」
と小原君、一人で言っているのだが、みんなそんな事、笑っていて耳に入らない。
小原君もその「お引き取りください」と言うタイミングが悪かった。先生方が殆ど部屋を出られた後に言ったものだから、私達も勘違いしたわけ。
気の毒なのは小原君、お酒もまわって本人もどうなっているのか分からなくなっているし、挙句の果て、「僕は、Ｏ型なもので」発言になる。誰かが、「じゃ、Ｏ型の人は手をあげて」。するとどうでしょう。二人を除いてみんなＯ型だったのです。
又、みんな笑いこけて、もっちゃんは笑いがあまって、前西君のほっぺを「パンパン」と平手打ち。又、それがおかしくて、もう笑いが止まらない。
いつまでたっても笑ってばかりなので、いつもはニコニコお母さん役の河野さん、ここぞと言う時には、必ず話に入ってきて、
「じゃ、小原君はどうしたいの？ 寝たいのか、みんなと一緒にいたいのか」
「いや、僕は１２時までは、一緒のつもりなんだけど」
いやはや、お酒と（朝が早いんだからという）先入観と、タイミングのずれが、これほどのソラ耳というか、思い違い事件をおこすものである。
３日目
私は前西君の着ていたPARISのカーディガン、お嬢様は登山用のポケットが一杯ついたベストを最初から気にいっていた。「欲しいな。ほしいな」と二人で言うと、簡単にGET出来る。
なんでも素直に「欲しいな」と言ってみるものだとつくづく思う。
来年は、「バッグ」が欲しいと告白するつもり。
みんなも来年までに、何が欲しいか考えておく事。絶対「イヤ」だと言わない、やさしくて素敵な前西君だもの。
欲しい物も手にいれ、無事お嬢様と一緒に芦屋まで。
後遺症いろいろ
１：もっちゃんは、普段はお茶の家元としてきちっとした生活をされています。ところが余りにもの忙しさの為、同窓会がストレス発散の場所。言葉使いからお行儀まで、昔の森尾泰子以上にひどいもの。これが松浦家の御奥様とは、どう見ても見えないほどのリラックス状態。
私は以前から、「間違ってもお茶のお稽古の時には、気をつけないとあかんよ」と言い聞かせておりました。ところが旅行から帰って２日目にFAXがきました。
「昨日、お茶のお稽古がありました。
『ご丁寧に、、、、』と言うべきところ、『クソ丁寧に、、、』と言ってしまいました。
年取ると切り替えに時間がかかりそう。
アーこわー」
後で彼女にTELして、「その時お弟子さんの反応は？」に、「私、知らん顔していたから、、、」でした。まさか御奥様がそんな言葉を使われるなんて、誰も想像しないでしょうから。それこそお弟子さん方、ソラ耳だと思われた事でしょう。
２：Terryこと生澤君に帰ってからメールを出しました。
「高校の時の写真をみると、貴方の毛はふさふさしているのに、何処へ忘れてきたのですか」
その質問に、Terryから、
「Terryは５０を超えて、一皮剥けたのです。剥けた時に一緒に、髪の毛もどこかにいっちゃたんです」
又、脱毛係りの事をHPに載せて良いかの質問には、
「姫様 麻呂はやんごとなき生まれゆえ下々のほうで、わぁだのきゃあだの申すことに、とんと興味がないゆえ、どうぞご自由になされませ。麻呂はやはり酒が良いのう、しらたまの はにしみとおるあきのよは さけはしずかにのむべかりけり と申すではないか。秋はよいのう。
甘露 甘露
Terryこと照麻呂」
照麻呂のこたつみたいな性格が良くでていますね。
今、一皮剥けたとこなら、今後二皮剥けたらどうなるのでしょう。
しらない！
３． 旅行中、中川君は「わしのオンナになったらデジカメやる」と言ってくれたので、「少し、考えておくわ」と私。
先日、彼へのメールに「やっぱりわしのオンナはいややけど、デジカメは欲しい」と言うと、すぐに新品同様のを送ってきてくれる。アアー、何というやさしさ。
だから皆も「わしのオンナはいややけど、デジカメは欲しい」とメールをしてみよう。そしたらね、デジカメはすぐに貴方の物。それも送料込みだよ。
先生方へ
私達のおふざけに、来年も参加してください。お待ちしています。
かぐや姫こと櫃妃
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