第３日(2000/03/21)
５つ星リゾート・ホテルをゲット

朝飯：薬泉寺精進料理
昼食：西帰浦市・新羅園プルコギ＆カルビ
晩餐：西帰浦市・福マダンのアワビ粥
宿泊：済州新羅（チェジュシッラ）




大浦海岸のかのう姉妹

友にささえられ　険しき岩場下りゆけば
済州の海　群青ふかし

泰子

前日が山の日なら、この日は海の日。まず、11：大浦海岸（テポヘアン）。掲示した歌にある通り、急な岩場を這って下りると、奇岩の景観とナマコ売りのおばちゃんがここにも。

岩場をまた這ってのぼり、一路、西帰浦（ソギポ）市内の焼き肉屋へ。食後、遠く最東端の海岸に向かいました。

はーさんが、「寝てていいです」というので、気持ちよくお昼寝。途中、菜の花畑がきれいだったと、たまたま起きてた人の話です。

たぶん吾照里（オジョリ）という最西端の港町で、遊覧船に乗る組と、海上に突き出た火口、12：城山日出峰（ソンサンイルチュルボン）に登る組に別れました。７期はみな軟弱で、遊覧船へ。船内売店で、アメフラシ（コラム参照）。


かのう姉とはーさんの奥さん。
城山日出峰沖の船上

こんどはまた西にとって返し、海に直接落ちる滝、13：正房瀑布（チョンバンポッポ）を見物。滝のことを韓国語で、ポッポというそうです。キッスのこともポッポといいます。抑揚が微妙に違うらしいですが。

済州島は韓国の新婚旅行のメッカで、どこへいっても新婚さんに出合いいました。団体で行動し、ペアルックを着て、２人でわざとらしいポーズをし、記念写真を撮るのが、韓国の流行と見ました。

そのわざとらしいポーズのひとつが、接吻。カメラマンが、「ポッポ、ポッポ」とけしかけるのです。われわれも、はーさんご夫妻に「ポッポ、ポッポ」とけしかけ、ずいぶんキッスをさせました。
両手にかのう姉妹。正房瀑布
城山日出峰から正房瀑布に行く途中、伝統的な家屋が残る14：城邑民俗村（ソンウプミンソクチョン）に寄りました。地元のおねえさんが村の説明をしてくれ、最後に薬用茶を格安で譲ってくれるという話になりましたが、誰も買わず。

陽気な店番のおばちゃんがいる土産物店で、平井が柿渋染めの帽子1500円のを1000円に値切って購入、穴吹も柿渋染めの上っ張り3500円のを3000円に値切って入手。柿渋染めは、博物館で見た限りでは、下層労働者階級のファッションでした。

でも、今夜の宿は、下層労働者にはとってもまぶしい、★★★★★ホテルですぞー！　じつは、これもおぼうさんの霊験。


地元の下層労働者

トルハルバンとは何か？
石オヤジの正体を探る



トルハルバンは毎日産み出されてゆく。
まるでイースター島。金陵石窟園
済州島を支配しているのは、人間ではなくトルハルバンだという話です。たしかに、トルハルバンはどこにでもいて、人口は人間より多いみたいです。大多数は置物としての働きしかしていないように見えますが、ライターになったり、バスタオルになったり、額縁になったり、キーホルダーになったり、酒瓶になったり、いろいろ働き口はあるようです。

なにしろ火山島なので、材料の岩石はいくらでもあり、作る気になればなんぼでも作れます。実際、最終日に訪問した金陵石窟園は、ブレジネフだとか、クリントンだとか、手当たり次第にトルハルバン化していました。なかば、やけくその観もありましたが。

トルハルバンの由来、効用についてはいろいろ聞きましたが、面倒なので省略。ただ、トルハルバンという言葉の憶え方を紹介しておきましょう。「取る・貼る・絆創膏」。絆創膏を取ってまた貼る。ピップ・エレキバン。とる、はる、ばん。みなさん、憶えましたか？

憶えてもいいことはなにもありませんが、一応この記憶術は、かのう妹の発明です。かのう妹さんは、トルハルバンという言葉を一生けんめいに憶えていて、食堂にカーデガンを忘れて帰りました（翌日回収）。

　　



　　

　

左上から順番に、済州国際空港、民俗自然史博物館の電話ボックス、標高1300メートルの霊室奇岩。西帰浦市の土産物店、龍頭岩の車止め。ずっと乗っていたレンタカー、済州新羅ホテル、焼肉新羅園の植木鉢。城邑民俗村の最古のトルハルバン、山房山。

城邑民俗村のトルハルバンは、1754年に作られ、島内最古のものだそうです。昔からのトルハルバンは、40数基が確認されていると、案内板にありました。

かのう姉が写っていない場合は、バスの中で昼寝中と考えていただいてけっこうです。

新天地美術館の群像