Ohara's Monologue on Movies

小原與一郎 映画 個人的見解 Part6 July 22, 2001

プルーフ・オヴ・ライフ 主演：ラッセル・クロウ　メグ・ライアン 　　　　　 南米やフィリピンで今も頻発する「ビジネスとしての誘拐」を題材に、誘拐組織と身代金を交渉する「ネゴシエイター」の活躍を描いて、現代社会の一断面を見せてくれる。現実に日本人も被害にあっており、他人事では無い感もあります。 タイトルの「プルーフ・オヴ・ライフ」とは「生存の証明」と云う意味で　人質が確かに生きている、という証拠のこと。誘拐される不運な男はアメリカ人のダム建設技師。役者はデビット・モース。人の好さそうな顔に　見覚えがあると思ったら「グリーン・マイル」の看守役の一人だった。 「ある日　山道で突然襲われ　アンデスの山中深く拉致された技師は、過酷な虜囚生活にもめげず　脱出を図るのだが失敗。そして、遂に　壮絶な救出・奪回作戦が決行される！　果たして　彼は生きて妻のもとへ帰れるのか？」 妻を演じるメグ・ライアンが　救出の交渉を依頼するネゴシエイターの役にラッセル・クロウ。寡黙、沈着、クールという近頃希少価値？となった男を演じて、まさにはまり役！　救出に協力してゆく中で　お互いの信頼感が　やがてひそかな愛に変わってゆく、と云う展開なのだが、現実の主演二人の関係も進展していたという　虚実ロマンスの同時進行。メグ・ライアンも「めぐり逢えたら」、「恋人達の予感」「ユー・ゴット・メール」等のコメディータッチの作品の時とは　またひと味違う　しっとりした魅力あり。 この映画には実際に誘拐された実在のモデルがいるとのこと。また、ロンドンにはＫ＆Ｒ保険（Kidnap & ranson：誘拐と身代金）を扱うコントロール・リスク社という会社が実在するそうだ。三井物産の若王子？さんの事件もあり、日本の企業も当然契約しているのだろうね？ ラストに映し出される　延々と続くアンデスの大山脈、大山塊が　圧倒的な迫力で　印象に残る。

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