...★★★★子猫★★★★...

７月１９日の夜、９時ごろ「明日からの旅行の準備をしなくては」と思いながら、我が家の近くのある家の前で２匹の子猫を見つける。多分野良で生後１ヶ月ぐらいであろうか。私が車で横を通っても動かない。

猫を見つけると動けない私は、車から降りて側まで近づくと、そのニャンコはお互いに向かいあって身動きひとつしない。そこで「あっ」と驚いた事に、その猫達の真中に兄弟が車にひかれて死んでいたのである。その死んだ猫を挟んで２匹の子猫達は、悲しんでいたのであろう。

それもその内の一匹は、死んだ子のお腹に片手を置いたまま、私の顔を見つめる。今まで色んな猫の姿を見たけど、こんなけなげで哀れで心に残るのを見たのは始めてで、その夜はずっとその子達の事を考えて殆ど眠れなかった。

あの２匹の子達を連れて帰りたかったけど、家には６匹いるし、いきなり野良猫を家にいれる事は出来ないし、まして明日からは旅行だし。そう言う事を思っているうちに朝。

新幹線の中で眠れるかと期待していたが、横に座っていた七天の男性の声がうるさく（誰でしょう）ああ、ここでもだめ。でもそのお蔭でその日の夜はぐっすり眠る事ができ、山も元気に登れたのであろう。




...★★★★がんもどき★★★★...

２２日の夜、旅行から帰ってお風呂の後、（私は去年から頚椎が悪くて首、肩が痛いのでいつものように湿布を貼ろうと）首を触るとビー玉のようなしこりがある。最初首が張っているのかと思ったのだけど、何度触ってもリンパの所に円いしこりが二つある。

私の兄がやはり同じように首にしこりが出来て、それは肺の辺に癌が出来ていてそれが転移したものだと言っていた。兄の場合は、その肺の元の癌がどう調べても何所にあるか見つからず、結局は抗がん剤で今は治まっているみたい。でも「何。何。まさか私までも」と思いながら、翌日すぐにいつもの整形外科へ。先生は、これは「分からないから、心配なら内科へ行きなさい」と。

そこで余計落ち込んで、「どうしょう、どうしょう。私がいつも行く病院は午前で終りだし、明日まで待てないし」「ああそうだ。あそこのクリニックだと夜までやっている」(大阪の平野区に信頼できる先生がいらっしゃるので)それでまたすぐに車でそこへ行くと、先生も最初きっと「あれっ」と思われたと思う。

とりあえず血液検査とレントゲン。レントゲンでは、「肺は少しかすんでいるけど、別になんと言う事もない。癌ではなかったら、ただ菌が入っただけなので、抗生物質を５日間飲めばなおる。それで水曜日には血液検査の結果がでるので、その時にＣＴスキャナーもとりましょう」と。

それで帰ってきたけど、その日から水曜日までの３日間、生きた心地はしない。食欲なし、水、お茶、スイカぐらいで、固形物をみると「むっ」とする。余計な事を考える。自問自答がはじまる。



「ああ、どうしょう。どうしょう。でも癌でも治った人は沢山いる。私は去年１１月に血液検査したとこだし、いつも検診には行っているし、もし癌でも今なら初期だろう」
「いや、いや、私が癌になるはずがない。普段から気をつけているんだから」
（いや、気をつけていてもなる時は、なるのだろう）

「私が何を悪い事をしたと言うのだ」
（いや、いや。一杯している）
「でも待てよ。体は全然しんどくないじゃないか。山だってすごく元気で登ったし、もし癌なら絶対しんどいはずなのに」
（いや。初期ならしんどくないのかも）

「８９歳の母親より先に逝けば、母はすぐに後を追ってしまうだろう。１５の娘は、毎日泣いて暮らすだろうし、たった一人ぼっちになってしまう。そんな不幸にさせられないし、どうしょう。ドラちゃんの家で面倒をみてもらおうか」
「６匹の猫ちゃんは、どうすればいいのか」

６年前に亡くなった父の写真をみて、「お父ちゃん、助けて！」
（何を言っているの、普段何もしないのに、こんな時だけ頼んでもだめや）




鉢妃が前に、「私のまわりの人は、沢山癌になっているけど、みんな助かっている」と言った言葉を思い出し、「鉢妃と友達になった私がバカだった」と。

「きっと七天のみんなは、私が死んだら悲しんで（喜んで）、偲ぶ会（大宴会）をするだろう。わっ、楽しそう。私も参加したい。いや、いや、私は写真参加だけか。そんなんいやや」

「長谷川牧師助けて！」
（だめ、だめ。牧師は遠すぎる）

「もし癌じゃなかったら、すぐに癌保険にはいろう」
「血液検査は、半年に一度はしょう」

「もう顔なんかどうでも良い。シミやシワ、たるみなんかそんなん問題じゃない。ばばあになってもいい。元気で命があれば」
「ああ、死にたくない。まだ早い。憎まれっ子世にはばかるだから、私は憎まれっ子じゃないのかも」
（そんな事をここで感心しててもしょうがない）

「私は、絶対癌じゃないんだ」という気持ちと「いや、もしかして」と言う気持ちが混乱して、何も手につかない、動揺の３日間でした。



そんな事で３日目の水曜日に、そのクリニックへ。ＣＴスキャナーをとってもらい先生に名前を呼ばれて、ドキドキ。そしたら「血液検査も特に悪くなし、スキャナーで肺を見てもどうもない。とりあえず残りの抗生物質を飲みなさい」で終り。

ハッピー　ハッピーの結末で、「ああ、お腹へった」と感じる。

首のリンパの所にしこりが出来ると、肺の辺りに癌があるという場合があるので、皆さんも時々自分で調べて見る必要がありますね。それと私の肺は、すこし霞がかかっているみたいなので（頭と同じく）、私の側ではたばこを吸わないで　お　く　れ。

この経験で癌患者の心の苦しみ、良くわかりました。あの恐さ、もういらない。ストレスをためないで生活をする事。それが癌にならない秘けつ。
だから七天でもっと遊ぶぞ〜。


...★★★★付録★★★★...

５月に初島へ旅行に行った帰りの新幹線の中での事。
トイレに行き、トイレの中の手洗いの所にハンドバッグを置いたら、自動感知で上から水が出てくる。「あっ」と思った瞬間、ハンドバッグの中に水が入り、その中の携帯が濡れてしまった。時すでに遅し。その携帯はダメになり、買い換えるはめに。

皆さんも新幹線のトイレの中の洗面所には、バッグを置かないように。