「助山漫遊１２」を、冷や汗タラーリ、赤面しながら読みました。どうして、こんなに恥ずかしいことばかり詰まっているのかな、若い頃の思い出には？

確かに、あの頃、私は「恋のマフラー編み」をやっておりました。大学時代前期（！）四年間の全てをかけたその恋の相手というのはボート部の2年先輩でした。でも、「真心マフラー作戦」もむなしく、それはやがて悲恋に終わります・・トホホ。（その時です。ヤケクソになって、生まれて初めて煙草を吸って、とても苦しかったのは。目がグルグルまわってきたので、あわてて布団を敷いてすぐに寝ました。以来、煙草は苦手です。お酒は、父の相手をして15歳から時々飲んでいたのですが・・。悪い父親や、中３の娘に「まあ、飲め」はないやろ）。

ところで、助山、私が彼にマフラーを編んでると聞いて、なんでそんなに吃驚したの？！　エ？　何か文句ある？

自慢やないけど、高校時代から数えて、３本は真剣に編んだもんね。相手に受け取ってさえもらえなかったものもあって、つらかったー。その傷心のマフラーは、身近で見るのも悲しいので、当時、船橋のＳ台予備校の寮で浪人中だった弟にやりました。「寮の部屋は寒いやろ。マフラー編んでやったからね、栄養つけてがんばりや」と、恩着せがましく言って、チーズと共に届けました。（弟は今も真相を知らずに、エエ姉ちゃんやと思っているはず）。



助山の大声で、恥ずかしい思いをしたこともありました。

あの頃、助山と秩父宮ラグビー場で待ち合わせた時のこと。例のＹ君も一緒だったから、きっと早明戦かなにかを見に行ったのでしょう。

当時、Ｗ大学には、偶然私と同姓の萬谷勝治さんという、すごい俊足ウイングがいて（後にトヨタ自工でフルバックをやって、監督にもなった人です）、その敵をかわす華麗なステップは「萬谷ダンス」と言われて、ラグビーファンの間では有名でした。

私がラグビー場入り口近くの人込みの中に立って待っていると、遠くから私を見つけた助山が、例の大きな声で、「おーい、まんたに〜、まんたに〜」と、手を振りながら何度も叫び始めたのです。何をするのや、助山さん！　あの頃、秩父宮で「萬谷」と言ったら、その有名な俊足ウイングしかおりませんがな。ありふれた名前ではないのだから。

案の定、助山の大声に、周りの人たちが一斉に「エッ！」という顔で、キョロキョロして萬谷選手を探しているではありませんか？　私、思わず、助山から目をそらして、知らんぷりをしましたよ。あ、まだ、叫んでる、「まんたに〜〜、ここや〜〜」。見えてるっちゅうの！

スター選手の名前だから、その妹のような顔をしてればいいようなものだけどね、やっぱり恥ずかしいやんか。私も妙齢20歳の女のコだったんやから。助山が近づいて来るまでずっと、あらぬ方角を向いて赤い顔をしていました。



助山、あんまり人前でワアワア言わないようにね。いくら大阪人でも。

ほんとに迷惑だったなあ。でも、助山の財布で私が飲んだタダ酒の量に比べたらネ！・・・大声くらい結構です。一切文句ありません。（幸い、この頃、耳も遠くなってきたし）。

それから、助山さん、あの頃あなたにボーナスをわけ与えてくださったというＫさんに、どうぞよろしくお伝えください。「知らぬこととは言いながら、その節はごっつあんでした」と寄生虫の寄生虫が申しておりました、と。

こうして書いてるうちに、どんどん思い出してきました。当時、助山たちと話していたしょうむないことの数々を！　

でも、今日はこれくらいにしときましょ。　自分でも「アブナイなー」と思えてきましたから・・。つまり、「昔のことは微細なことまで、はっきり覚えているのに、今日の昼食の献立が思い出せない」という例のあの世界の入り口にいるような気が・・・・。

そういえば、ゆうべ、何を食べたっけ？　えーっと、亭主が遅いと言うから、横着かまして、生協のお寿司を買ってきたか・・・いや、いや、それはおとといの夕食で・・・あれ、れ？！