15講

「ダニエルと３人の少年」

ダニエル書１：１〜２１
2001年11月4日

今から約2600年前のお話。エルサレムはバビロニヤ帝国に侵入され、多くの　人が捕虜として首都バビロンへ連れて行かれた。ダニエルと３人の少年は皆健康で、賢く、美しかったが、全員バビロン風に改名されて（ダニエルはベルテシャツァル）いずれ宮廷に仕えるべくその土地の教育を受けた。

王ネブカドネザルは自分の食事の一部を４人の少年に与えようとしたが、彼らは断った。王の食べるご馳走やぶどう酒は異教の神にささげられたものなので、もし食べれば身を汚すことになるからである。「どうか十日間、しもべたちをためしてください。私たちに野菜を与えて食べさせ、水を与えて飲ませてください」（ダニエル１：１２）　十日の後、４人の少年はおいしいご馳走をたらふく食べた他のどの少年よりも顔色もよく、体も肥えていた。菜食主義の合理性を表わしているかもしれないが、聖書の力点はそのようなことではない。

ダニエルと４人の少年は、自分たちの信じる唯一まことの神のみに忠実で、異教の神々に決して妥協しない強い信仰の持ち主であった。そのような彼らに神は味方した。「神は宦官の長に、ダニエルを愛しいつくしむ心を与えられた」（１：９）　宦官の長がダニエルの要求を聞き入れなければ彼らはどのようなひどい扱いを受けたかわからなかった。また、「神はこの四人の少年に、知識と、あらゆる文学を悟る力と知恵を与えられた。ダニエルは、すべての幻と夢とを解くことができた」（１：１７）　四人は３年後に王の前に立った時、知恵と悟りとあらゆる面で優れているという評価を受けた。そして王の側近となるが、後の物語にもあるように、信仰を貫くなかで様々な危機を切り抜けていき、神の祝福が与えられたのである。

同じように異教の只中に生きる私たち日本人である。創造主である唯一まことの神以外の神を拝むことにならないよう御霊の導きを祈る。



身に何の欠陥もなく、容姿は美しく、
あらゆる智恵に秀で、
知識に富み、思慮深く……
「ダニエル書」１：４

no blemish, but well-favored,
and skilful in all wisdom,
and cunning in knowlege, and understanding science,
DANIEL 1:4