妙高　火打山
2002年９月11日

喪中なんだが、どっか山に行きたいという想いがやまず、嫁と出かけることにした。不謹慎なんだろうが、生きているものは生きています。喪中の挨拶も暮れに出す積もりも無い。たぶんとうちゃんもそれでいいと言うはずと勝手に決めている。山に登る日、仲間達は有馬で集まって宴会。多分、絶対佐々木は不義理な奴と欠席裁判をしているだろう。酒のつまみにもなっていなかったら、まったく忘れられた存在ならさびしいだろうな。せいだい悪口でも言ってください。

今年の夏は、北アルプスのもっとも日本海側の朝日岳から白馬にゆくつもりだったが、なんやかやあって、はじめての山にゆく気力が無くなっていた。それなら妙高にでもと、そこにはわたしがかつて居候をした家族付きの別宅がある。以前は民宿をしていたがいまは池の平郵便局になっている。３５年ぐらいの付き合いになる。
５０近くなった息子に山に登ると電話したら、かれも付き合うと。

頚城三山といって新潟にあり、長野県よりから妙高・火打・焼山と連なる、標高２４００〜２５００ｍ。山すそに赤倉・池の平の高原がひろがる。

学生のころ、ひと夏池の平に居候を決め込んでいた時があった。寄せ集めのパーティが組まれ山行することになった。山口さん　田原さん（われわれが卒業してから附高の教師で着任）５期の池田さん（格さん同人誌出版人）K（佐々木の下宿同居人）I嬢（同級生H君の大学の同級生。なぜかHくんはいない）。

誰とだったかとか登った事すら忘れる山行きもあるが、この山行はなぜかよく覚えている。頚城三山から富山のいい山だと山に行く連中には評判の雨飾山までの一寸ハードな計画を組んだ。居候先の民宿にあつまり、翌日炎天下の中、止まっているスキーのリフトを横目にみながら登りはじめた。テント泊なので食料もあり、かなりの重さのザックを背負ってあるいた。

みんなばてて３日目雨飾を断念、地元の人しかいない湯治場の温泉に下山。後で分かったのだが、焼山は活火山で、登山禁止地区だった。ともかくほうほうのていで、富山の海に出た。男どもは、喜んでパンツのまま海に飛び込んだ。あがるとI嬢がさらのパンツを調達してくれていた。ええ娘やった。このことを伝えるのにながなが綴りました。



４年前　妙高には登ったので、今度は火打。普通は火打と妙高どちらもゆくのだが、わたし達は１山だけでたのしみます。

笹ヶ峰という高原から登り始めます。小屋までは３時間ぐらいで着く。頂上は翌日なので、ちょっと大回りするコースをとりました。同行の２人は前日の酒でちんたらちんたら。嫁は完全に二日酔いでぜいぜいいっている。急登の個所では、足がとまっていた。

それでも足を出しつづけたら２０００ｍを超えた湿地帯にでる。池塘とよばれる沼や湿原がひろがる。樹林帯をでて、突然パッと広がる景色は、感動ものです。お花畑もある。尾瀬に似ています、自然には責任が無いが、あれほど俗っぽくは無い、神々しいです。わたしが気に入っている山の湿原は、八甲田と北アルプスの雲の平と妙高から火打にかけてのものだ。ともかく３時頃６時間かけて、小屋に着く。

翌日は、朝日を見ようと３時半に起きて、１時間半かけて嫁さんと朝露に濡れながら火打のてっぺんに辿り着いた。雲が出ていて、見事な朝日ではなかったが、それなりの朝焼けもみた。日本海は雲の下だったが、北アルプスの遠景にも出会えた。

山小屋に７時頃帰ると、５０人ほどいた客は誰もいない。わたしの連れだけが出迎えてくれた。最近の登山者のマナーに驚かされる。早立ちは山登りの原則なんですが。自分達が出すごみもみんな持って帰ります、小屋のなかでだすものまで。缶詰の缶も洗って持ちかえりました。ごみ箱が無いということは、捨てることを躊躇させます。究極自分達の排泄物も、自分で持ち帰る日が近々来て欲しい。昼過ぎには下山して、一茶の柏原（黒姫と駅はなっている）でそばを食べて居候宅にかえりました。

翌日、赤倉のサマージャンプ台のてっぺんまで上がらせてもらい、そこから飛び出す勇気を思い驚嘆。
帰阪、大阪はやけにあつかった。