Ohara's Monologue on Movies

小原與一郎 映画 個人的見解 Part19 June 20, 2008

その後「王妃の紋章」や「ラフマニノフ・ある愛の調べ」等を観ました。 前者は　コン・リーとチャン・イーモウ監督が久々に組んだ王朝歴史ドラマで、豪華絢爛にして　アクションもダイナミックな作品でした。 後者は　有名なロシアの作曲家の人生をフィクションも交えて描いたもので、あの流麗甘美な曲の裏側に 壮絶な葛藤と苦悩があったことが 描き出されます。 さて　今回の映画は　故山口先生へのオマージュを込めて・・・。 最高の人生の見つけ方 監督：ロブ・ライナー 主演：ジャック・ニコルソン モーガン・フリーマン 当代きっての怪優？と名優の二人 と「恋人達の予感」「ストーリーオブラブ」等スパイスの効いた人生喜劇を得意とするＲ・ライナー監督の組み合わせによる「余命６ヶ月、と宣告されたら　どう過ごすか？」というのがテーマのコメディー。 「年々歳々花あい似たり　歳々年々人同じからず」という詩句が　胸に沁みる様になってきた我々世代にも、身につまされる作品ではないでしょうか？ 大金持ちの実業家エドワード（Ｊ・ニコルソン）と一般庶民の自動車修理工カーター（Ｍ・フリーマン）が、たまたま病院で同室になるところからドラマは始まる。 （ 何故 大金持ちなのに個室じゃないのか？ は　映画で・・） 入院していても わがまま放題のエドワードの所には　秘書の男しか来ないのに、ＴＶのクイズ番組を静かに楽しむカーターには　妻や子供達が　毎日見舞いにやって来る。そんなある日　カーターが書いていた「死ぬまでにやりたいことのリスト：Bucket（棺桶）List 」に　エドワードは　大いに興味を引かれる。 カーターが書いていたのは 「見知らぬ人に親切にする」「涙が出るまで笑う」「荘厳な景色を見る」「マスタングをぶっ飛ばす」といった割と地味？なものだったが、エドは　そこに「スカイダイビング」や「サファリツァー」「世界一の美女にキス」等を書き込み、一緒に実行しよう！ と カーターと二人 自由気ままな旅に出る。 取りあえず　スカイダイビング と マスタング・レースのシーンが笑わせる。 ピラミッド、タージマハール、サファリ、ヒマラヤ、香港、・・と　贅沢な旅が続くのだが「 余命６ヶ月でこんなに元気な訳が無いだろう？」というのが　正直な疑問。 「世界一の美女とは・・？」というありふれた興味も　Ｒ・ライナー監督に見事にひっかけられてしまう。 「 面白うて やがて しみじみ・・」といったおもむきも・・。 それにしても　こんなネガティヴな？テーマを コメディーに仕立て上げる、というのはさすが アメリカ映画、という感じ。 日本なら「生きる」みたいなシリアスドラマに・・？ 先日の秋葉原の様に　何が起こるか分からない時代でもあり、そろそろ早めにBucket List を書くとしたら　何をリストアップしますかね・・？ 蛇足：ホントかどうかは知りませんが　エジプトでは　天国の扉の前で２つの質問をされるそうです。 ひとつは・・・・「人生を楽しんできたか？」 もうひとつは・・「人を幸せにしてきたか？」 思うに　格さんは　間違いなく両方ともクリアされていますね・・・合掌

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おはら・よいちろう / ７期天国 / 七福会 mail to seventh heaven office