七天有志で２泊３日、琵琶湖北岸を旅して回った後、そのまま芦屋へ帰省した。

最初は、友達と集まる予定が１つ入っているだけだった。ところが、せっかく来るんだからと、義母と義妹が旅行の予定を組んでくれ、近くの六甲、有馬の２泊３日の旅が決定。

その翌日帰京するはずでいたところ、出かける直前に、夫に親戚の法事の案内状が来た。「３、４日延ばすだけだろう？　僕の代わりに出席してよ」と夫。で、大手を振って滞在を延ばす。

いざ、帰省してみると、食事に行こう、遠出をしよう、と次から次へとお誘いがかかる。結局１日を除いて、連日（！）出かけることとなった。七天に「関西巡業」と書かれていたが、まさに巡業状態。

出かける予定がなかった１日は、私の実家の手伝いをした（夫の実家はお手伝いさんが来るので、手伝い不要）。午前中掃除。それも、トイレやお風呂場など、手の届きにくい個所を丁寧に。午後は母と買い物をし、重い荷物を両肩いっぱいに下げて帰った。その他、マンションのトランクル−ムから新しい寝具を取り出し（高い棚の上に置いてあるので、老親が脚立に乗ったりすると危険）、冬支度を手伝った。

実家に泊まったのは全体の４分の１以下。殆ど夫の実家に泊まったし、昼間は出かけ、夜は両親が早く就寝するので、顔を合わせる時間は短かかった。せめてもの罪ほろぼしにと、掃除を買って出たのであった。



それでも11月１日には帰る予定にしていた。しかし、２日にも兄嫁から誘いがかかる。夫に電話すると、「３日に帰ったらいいよ」との返事。「困ったこと無い？」「まぁ、なんとか。でも（家が汚くなっていることを）覚悟して帰って来て」と笑っていた。

最後まで迷って結局、兄嫁と一緒に２日、甲山の近くに紅葉を見に行き、その足で帰京することにした。帰るはずだった前日の１日には、最後にお昼を一緒にと、友達と約束していたが、「今日帰らないのなら、夕飯も食べて行き」と誘われ、家について行く。

同じ市内なので、帰りは車で送ってもらえる。夜は遅くなりそうと義母に電話すると、「さっき、Ｗ（夫の名）から電話があって、３日に帰るのかと聞くので、２日に帰るらしいよと言ったら、それなら片付けなきゃ！と言ってました」。「どっちが主婦なんだか！」と大笑い。

とうとう２日に帰ることになったと両親に伝えると、「３日に帰るんじゃなかったの？」「３日は祝日だから混むかと思って」「祝日の前日の方が混むんじゃないの？」。こんなに長く居るのに、まだ引き止めているのである。

父の方は、前日風邪を引いて気分が悪いようなので、お見舞いをいうと、「大丈夫、大丈夫！いろいろお世話になりました」。掃除のことを言っているらしいが、遊び歩いていた娘に、極めて丁重な礼を言うのでびっくり！

縁起でもないが、人は亡くなる前にお礼を言ったりすると言う。そんなことにならなければ良いが、と、ふと心配になった帰京の朝であった。17泊18日の長い巡業。