近々ハイキング（と言うより登山）の予定がある。最近あまり歩いていないので、付け焼刃だけれど、足慣らしに出かけた。世田谷区の地図を持って…。

我が家の生活圏は二子玉川駅周辺。この駅には大井町線と田園都市線の２つが通っている。これからの話は、下記の図を参照して頂きたい。




散歩するなら普段行かない所にしようと、上野毛の方へ歩き始めた。駅を過ぎたところで、今、評判のユニクロの店があったのでちょっと立ち寄る。店を出て、適当な道を曲ると、緑の多い場所に出た。春にはよくお花見に散歩する通りの延長だと気づく。桜の木々が紅葉してなかなか美しい。

この道をまっすぐ行くと桜新町のほうに出る。この近くに、家電製品の量販店が出来たと聞いている。そこに寄ってみよう。右折すると駅だが、その店のある中町通りは？　地図を見て、左折。店は中町通りのどの辺にあるのかと思いながら歩いていると、ピンポン！歩いていた通りと交差した角にあった。

店内をあれこれ見た後、薄暗くなった外に出た。今度は用賀駅へ。駅のそばにス−パ−があったので、夕飯の買い物。この辺りはよく車で通る。さぁ、早く帰ろ。
環八（環状８号線）に出た。瀬田の交差点だ。車だとこれを突き切って、高島屋方面に出るか、ここを左折して環八沿いに走る。陸橋があったので、足の鍛錬だと思い、上がって行く。

陸橋の上から見ると、確かあの道から来た筈と思うのに、直角に曲った道の方向に、「溝の口」の標示がある。訳が判らなくなった上、降り口が何ヶ所もあり、階段が曲がりくねっていて、降りたら、全く方向がわからなくなった！　信じた道をまっすぐ進んでみる。

暫く行くと、２４６号線だと思っていたのに、「環八」との標示。ええっ？！

元来た道に戻ると、丁度良い具合に通りを渡って来たお巡りさんを捕まえることができた。




「あのう、道をお尋ねしたいんですけど。玉川高島屋はどこでしょうか？」
「高島屋はね､あの道をまっすぐ行くと右手に看板が見えますから」

私の来た（と思われる）道からまっすぐではない道を言われる。
「今、用賀から来たんですが…。あの道ですね？」
と、指差し確認。
「ええ、この道が２４６ですから」
とお巡りさんも、目の前の通りを指す。

そして、
「あ、あの、高島屋と言っても、いくつもあって。どこに行かれるんですか？」
「いえ…（と、言い淀む）。二子の自分の家が判らなくなって。高島屋は知っていますから大丈夫です。ありがとう御座いました」

呆けた人と思われたかな？　急いでもう１度陸橋を上がって下りて、言われた方向に歩き出そうとしたのに…。どの道だったっけ？パニック！頭が真っ白（髪は黒いけれど）。下に降りると、標示板が見えないのだ。

落ち着かねば。ほんのちょっと先まで歩いてみて、電柱の番地表示を見ると、行くべき道ではないことだけは判った。交差点に戻る。地図を見ても何にも判らない。右の道をじっと見ていると、これかな？と言う気がしてきた。

又ちょっと歩き出してみる。見覚えがある。これだったわ。やっと安心。行きつけの病院への曲がり角もあるし、夫の通うジムもあった。かくして１２０００歩以上を踏破し、帰宅。




因みに、私は、二子玉川に２１年前から住んでいる。渋谷からの電車では、後ろの車輌に乗ると、出口が近いことを知っている。が、真ん中に乗ったりすると、ホ−ムに下りた時、どっちに進んでよいか、今でも判らなくなるのだ。

つい最近までは、大井町線は時間帯により、こっちのホ−ムだったり、あっちのホ−ムだったりと、着くホ−ムが変わった。こうなると全くお手上げ。ホ−ムで何度パニックになったか判らない。

「嘘でしょう？！」と大抵の人は信じないが、ほんとのほんと。私のような方向音痴の人も世の中に多いのか、近頃、柱に「←出口」の表示が貼られるようになった。そう言ったら、友達が、
「違う､違う！初めて来た人のため！」