以前、こんなラブレタ−らしきメ−ルが飛び込んだ。

「外国から帰国して、早速貴女にお会いしたかったのに、風邪を引いていらっしゃるとのこと。今日は１人淋しく、銀座の町をさまよいましょう」

届いたのだから、宛名はもちろん私。「noriko@nn.catv.ne.jp」。風邪も引いていなかったし、残念ながら、相手に心当たりはなかった。

男性の名前だし、放っておいたところ、かなり経って、今度は「test　mail」として、のり子さん本人が自分宛てに送ったとみられるメ−ルが、また私宛に送られてきた。「ファイル」「プロパティ」「詳細」と順に開けて、彼女のメ−ルアドレスを調べてみると…。「noriko@○○.catv.ne.jp」で、○○の部分が違うのだ。

そこで、返信メ−ルを書き、以前にも見知らぬ男性からメ−ルが届き、今回又私に届いたが、間違いなので、よくお調べください、と。すると、即、謝りの返事が来て、妹のアドレスが「〜@nn.catv.ne.jp」なので、つい自分のアドレスと混同したということだった。


お正月は、千客万来で忙しくしていた。元旦の午後に来たメ−ルの中に、差出人が「mariko-y@△△.catv.ne.jp」というのがあって、まり子さん、まり子さん？うん？誰だろ、と思ったが、そのままにしていた。みんな帰った後、じっくり読んでみても、？？？　宛先にだれだれ様とも書いていなければ、署名もなかった。

「おめでとう御座います」というタイトルで、「ご無沙汰しております。お元気そうで何よりです。我が家の息子達は２人とも云々。末娘が云々。暇をもてあそびながら、毎日ゴルフをしております。また、お食事にでもお誘い下さい」とのこと。

同じＣＡＴＶのアドレスなので、この沿線の人だ。子供の話の内容から、同じような年の人なのね。毎日ゴルフとは優雅だなぁ、と夫。

このままでは、いつまで待っても、食事に誘われなくて困るだろう。親切心から、返信メ−ルを送った。


明けましておめでとう御座います。「noriko@nn.catv.ne.jp」で御座います。元旦に下記のメ−ルを頂きましたが、内容に心当たりがありませんので、お間違いではないかとお知らせ致します。

実は、以前にも、「noriko@○○.catv.ne.jp」様宛てのメ−ルが誤送されて来たことがありました。妹さんのアドレスが、「〜@nn.catv.ne.jp」だったために勘違いされたようです。同じ方へのメ−ルかどうか存じませんが、１度お調べになってください。取り急ぎ、お知らせまで。

最初の行は、「明けましておめでとう御座います。三田紀子：noriko@nn.catv.ne.jp　と申します」と書き始めたのだが、見知らぬ人にその必要もないわね、と夫と相談し、名前を省いたのだった。


夜９時頃、電話のベル。長男のクラスメ−トのお母さんで、ここ２、３年、お目にかかっていない。御無沙汰のご挨拶の後、「今年は年賀状は失礼させて頂いて、今日メ−ルを送ったんですけど(えっ？来てないわよ)、戻ってきたんですよ」

メ−ルアドレスが違って届かなかったんだと思った私は、自分のアドレスを告げた。「そうでしょ？　でも、間違いだと思いますって」「あっ、あ―――！」

ここで初めて気がついた。Ｙさんだった。まり子さんだった。彼女の名前が真里子さんだということは知っているが、いつも苗字で呼んでいるので。それに、「-y」の文字だけでは、「やゆよ」のどれで始まる人か判らない。

結局、間違いと指摘した私が間違いだった。でも、初めて貰ったメ−ルに、誰から誰へ、が書いてなかったんだもん。新世紀早々、またまたドジを！

こんなボケかけ（天然ボケとの説もある）の私ですが、21世紀に入った新しい年も見捨てずに、よろしくお願い申し上げます。