45講

「無償で与えられるもの」

使徒２：３２〜４２
2002年6月2日

この使徒ペテロの説教によって、「説教」とは、理性（知性と理解）、感情（喜怒哀楽と五感）、意志（決心と行動）の人間に与えられた３つの精神の働きすべてに訴えるべきものであることを、語る者も、聞く者も覚えたい。

「悔い改めなさい。そして、それぞれ罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として、聖霊を受けるでしょう。」（使徒２：３８）　「教会」とは「主に呼ばれて、イエスを主と信じるものとなった者の群れ」のことであるが、その入会条件は何か。年齢、男女、貴賎、人種等の制限は一切ない。入会金もいらないが、２つだけ条件がある。第一は、「悔い改めなさい。」　「悔い改める」とは、単に自分の過去と現在の罪を神に告白して赦しを乞うことではなく、これからの人生を「自分中心、人間中心」から、「主イエス中心、神中心」に方向転換することである。

第二は、「バプテスマを受けなさい。」　私は主を信じているのでそれだけでよい、バプテスマを受けて教会員にならなくてもよい、と言う人がいるかもしれない。しかし、主イエスご自身もバプテスマを受けられたし、バプテスマはキリストの死と復活にあずかるためにはなくてはならない「しるし」である。（ローマ6：３〜５参照）

これら2つの教会への入会条件をクリアすれば、2つの素晴らしい特典がある。一つは、「罪を赦していただく」ことである。キリストの救いとは「罪のゆるし」のことである。どんなに私が神の道を離れて罪に生きていても、主イエスの十字架の血の故に赦してもらえるのである。深い、まことの心の平安が得られる。

もう一つの特典は、「賜物として聖霊を受ける」ことである。「賜物」とは神がこの私に無償で与えられる良いもののことである。会員になれば「聖霊」という最高の賜物を私の内に宿らせてくださる。これは神の約束であるから、決して偽りではない。要らないといって拒むほど損なことはない。