54講

「惑わされるな」

マタイ２４：１〜２８
2002年8月4日

本当に「世の終わり」は来るのか。答えは、「世の始め」があったのだから、「世の終わり」もあるはずである。そして、「世の始め」は神が創られたのだから、「世の終わり」も神の意志によって来る。聖書に述べられている真理である。

「世の終わり」にはどんな前兆があるか。
（１）にせキリスト、にせ預言者が多く現れる。「人に惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名のる者が大ぜい現われ、『私こそキリストだ。』と言って、多くの人を惑わすでしょう。」（マタイ２４：４）
（２）戦争、国、民族の敵対、ききんや地震が起こる。
（３）キリスト教の迫害がおこる。
（３）不法がはびこり、多くの人々の愛は冷たくなる。（マタイ２４：６〜１２参照）

これらの前兆はまさに現在起こっている事実であると思われるが、キリストの直後の時代を始めとして歴史上に何回となく現れて来た。今起こっていることはまことの前兆かどうか、私たちにはわからない。いたずらに心を乱すことは避けねばならない。しかし、これらの前兆は人間にとって苦難であり、悲痛なことである。「しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。」（２４：１３、１４）

キリストの再臨の後来る「世の終わり」。もし、これですべてが一巻の終わり、後は何もないのだったらこれほど惨めなことはない。しかし、「世の終わり」は復活、最後の審判、新天新地と続く神が我々人間に手を差し伸べられた救いの完成のステップである。それゆえ、イエス・キリストを信じていれば、「世の終わり」は絶望ではなく「希望」であり、悲観ではなく「楽観」である。

にせキリスト、にせ預言者に惑わされないようにしよう。私が再臨のキリストだなど、色々な人が色々なことを言う。ことばや行いが神から出たのか、人から出たのかを判断する拠り所は聖書のみである。