69講

「罪の予防」

マタイ６：１３
2002年11月17日

同盟教団の「謝恩デー」。牧師・伝道師・宣教師の引退後の生活のために祈り、献げる。ヨハネの福音書8章の「姦淫の女」の物語で、「あなたがたのうちで罪のない者が、最初に石を投げなさい。」と主イエスが言われると、年長者から始めてひとりひとり出て行った。年を重ねるほど罪を重ねることになる。豊かな人生は、そのことを自分でわきまえて石を投げるのを思い留まる所にある。

「私たちを試みに会わせないで、悪よりお救いください。」（マタイ６：１３）　「試み」の一つは「誘惑」。誘惑して人を罪に陥れるのは神ではなく、「サタン」（神に敵対するもの）である。神はすべての造られたものを支配下に置いておられ、「サタン」も神に造られたものである（創世記3章参照）ので、神がサタンに負けることはない。負けるのは「誘惑」に弱い人間である。

「試み」のもう一つは「試練」である。「試練」は神が私たちを鍛錬しようとして聖め、ご自身に近づけようとして与えられるものである。「試練」は苦しく、つらいので、耐え切れずに時々「誘惑」に変わってしまい、サタンの餌食になる。「試みにあわせないで」とは結局「罪の誘惑に会わせないで」ということである。「試み」は非常に甘いか非常に辛いかのどちらかである。一度救われても、こうして教会から離れてしまっている人は多い。

インフルエンザの予防にはワクチンの接種が効果的であるように、サタンの誘惑から逃れ、霊的病気である罪や悪の即効かつ有力な予防は、何はさておき日曜日の礼拝を守ることである。一週間の始まりに予防ワクチンを打つのである。そして週の半ばには祈祷会や家庭集会など、みことばの学びと祈りと交わりによってもう一度予防の機会が与えられているのである。

しかし、根本的予防法は普段から霊的体力をつけておくことである。「誘惑」にかかりやすい時は、神との交わりが薄くなっているから、日々の個人ディボーションの充実が求められる。絶えず「悪よりお救いください」と祈ろう。