芸能人でも有名人でもない一般人が、他所の方に一方的に知られているなんて、考えられますか？

今年３月まで約１年、アルバイトで住宅関係のモニターをしていました。私たちが１期生で、その後、２期生が同じ仕事を続けています。１期生同士は、事務局のスタッフを中心に今もメーリングリストで繋がっており、ことある毎に集まりが企画されている状態です。

先日、初めて２期生にお目にかかる機会があり、１００年前の建物を改築したという、上野の国際子供図書館を、一緒に見学しました。モニターは女性ばかり。採用は、知り合いを紹介する形で行われたので、２期生の出席者４人のうち２人は私の友人です。

図書館を案内された後、カフェテラスに集合。いくつものテーブルに分かれて、おしゃべりを楽しみ、幾人かがお先に、と帰られた後、残ったのが２テーブルの数人。その中の初対面の方が１人、玄関を出るとき、私を見て不思議な顔をなさいました。

彼女：「１期生ですか？」
私：「はい」
彼女：「皆さんご存知なの？」
私：「ええ、皆知ってるんです」
彼女：「私もどこかでお見かけしたと思う…」
私：「えっ？！」

２期生の友人の１人が、「Ｓさんておっしゃるのよ」と、彼女の名前を教えてくれたのですが、私は「？？？」。
彼女も、暫く考え込んでいましたが…、突然、「！！！」



なんとなんと、彼女は七天ＨＰ管理者のＡ君の元同僚で親友、Ｓさんという方の奥様で、七天ＨＰもときどき見ていらっしゃるとか。それで私の写真もご覧になったことがあるのでした！

私は私で、かつてＡ君から、親友の話を聞いたことを思い出し、「あっ、あのＳさん？！！！」。苗字が初めて結びついたのです。Ｓさんは、とてもハンサムな方で、一緒に飲みに行くと、彼ばかりもてもてだったと、確かぼやいていた……。「だった」と過去形で言ったのは、Ｓさんは、亡くなっているのです。

すっかりみんなで盛り上がり、今後も一緒に集まりましょう、と約束しました。帰宅後早速Ａ君にメール。Ａ君が目下はまっている中国旅行。彼女はそのお仲間でもありました！

そもそも、そのアルバイトの仕事も奇遇から始まっていたのです。初めて参加した時、会場近くで地図を持って歩いている方を見つけ、お仲間になる方なんだわ、と、後ろから「こんにちは」と声をかけました。振り向いてご挨拶を返された方を見て、お互いに、「あらぁー！」。３０年ぶりに出会う、万博で一緒に働いていた友人でした。

会場に入って指定された席に座ると、横の方が、ちょんちょんと私をつつきます。またもやびっくり。同じく万博仲間で、こちらはしょっちゅう集まっているグループの１人。３人それぞれ違う方の紹介でその仕事に就いたので、お互いに全く知らなかったのです。

偶然に次ぐ偶然。友人がどんどん増えるこの運命に感謝。人生は奥深く、まだまだ楽しめそうです。


編集者注：「やきとり日記」第１週にＳさんの奥さんが登場しています。