74講

「確かな救いの計画」

ルカ２：８〜２０
2002年12月22日

クリスマスとは救い主キリストの誕生を祝うこと。すべて新しい生命が生まれれば「喜び」であるが、この生命は特別のものである。それはすべての人々の「救い」のために生まれて来られたからである。

クリスチャンになることを「救われる」と言う。「救い」とは、一般的には病気から、苦しみから、危険から、迫害から、悪からの救いである。外的な悪から逃れることが救いの第一の意味である。キリスト教の「救い」も外的な悪からの解放ということも含まれる。実際、主イエスは多くの病人を癒されたし、人々を危険や苦しみから逃れさせられた。

しかし、聖書が示す根本的な「救い」とは「罪からの救い」のことである。「罪」とは外的なものではなく、自分の心の中にある「内的な悪」のことである。「心の闇」のことである。誰でも心の思いは自己中心的なこと、悪いことが真っ先に出てくるのではないだろうか。また、何不自由なく生きていても、どんなに名誉、金銭、権力等を得ていても、あるときポカッと心の隙間が空く。心の底が平安ではない、安心感がない。それが生まれたままの人間の姿である。

そのような「罪」から解放されなければ私たちは苦しい。しかし、自分の力ではどうしても「罪」から解放されない。その解決こそ、イエス・キリストという方にある。救いの唯一の手段は神であるキリストが天より降って来られて、私のために十字架にかかって死なれたという聖書の事実を信じることである。

この救いの計画は神の永遠の昔からの計画である。神の計画は確実にそのとおりになる。「この方こそ主キリストです。」（ルカ２：１１）と御使いが羊飼いたちに語ったことばには、長い間待ち望んでいた救い主に関する聖書のみことば（ミカ書５章、イザヤ書６章、９章がなど）が今実現したのだという思いが込められている。貧しい羊飼いに最初に喜びのおとずれが告げられたが、あらゆる人々に救いの機会が与えられた。この私にも。