ある集まりがありました。会場の冷房で冷え切った４人は、温かいものでも飲みましょうということになり、そのビル内のラウンジへ。壁には、熱帯植物が飾られ、南国のイメージ。エマニュエル夫人の椅子をシンプルにしたような籐の椅子が沢山並べられ、その割に人は少なく、ゆっくり出来そう。

午後４時半。ケーキを食べるには遅く、夕食を取るには早すぎます。バスケットに入ったフライドポテトを２つ、コーヒー（カップ）２つ、紅茶（ポット）２つ、を注文。人数分のフォーク、お手拭き、取り皿も置かれました。

おしゃべりに花が咲き、他にお客様も居なくなった頃、突然照明が薄暗く。一瞬、閉店で帰れということかな、と思ったら、ウェイトレス（もしかしたら、ラウンジの責任者？）の方がにこやかに、「とんでもございません！どうぞ、ごゆっくり」と。しかも、「お飲み物のお代わりを持って参りましょうか？」とまで。

私はコーヒーでしたが、紅茶は元々ポットで来ているし、２杯目なんて、思いがけないことでした。でも、お言葉に甘え、それぞれお代わりを頂くことに。

さて、それも飲んでしまっても、我々おばさんたちの話はエンドレス。更に、長居していたら、今度はいきなり、カクテルが運ばれて来ました。

「今度ここで出そうとしているカクテルなんですが、お味見をして、ご意見を頂けますか？」
「えーっ？」「わーっ！」と、全員感激。「バナナジュースみたい！」「甘くて美味しいけど、アルコールが強いわね」

アルコールは何だったか忘れましたが、聞いてみると、４５ｃｃ入っているとか？「大さじ３杯よ！」と友達。考えるとかなりの量。そう言っている内に、アルコールがキューンと胃に染み渡って行きました。ん？！ちょっとやばいかも。飲んではお水、飲んではお水で、お腹の中で薄めます。



「今度は、焼酎を入れたものでございます」。前のを飲み終わらない内に、もう次のが来ました。なんと今度は、焼酎が７５ｃｃですって！でも、誰一人それを感じません。全くのバナナジュースとしか思えないような代物。あー､美味しい！

全部飲み干したかったけれど、相当強いらしいので、用心して、後のは利き酒程度にしておきました。勿体無い！

カクテルを作ったという、日系２世かのようなアメリカ人のおばさんまで出て来て、英語（誰にでも判る程度）と日本語のチャンポンで、お礼を。フルーツをいろいろ入れて、これこれこんな風なのを、こんな大きさのグラス（写真のランプの容器位）に入れて、１５００円で出そうかと思うんですが…、と。

「そんなー、大きすぎますよ！アメリカ人と違って、日本人は、その半分位の方が」「アルコール分は、もっと少なく」「値段は…」等など。

実は、私たち、或るモニターの仕事で集まっていたのでした。口は達者な者ばかり。モニターの仕事終了後、そのことを何も知らない筈の人から、また別のモニターを頼まれたことになります。‘モニター顔’してるのかしら？と、１人が。

支払い分、コーヒーとポテトで、１人８００円弱。全員ほろ酔い気分で帰路へ。
このところ何かと‘ただ酒’に縁のある鉢妃です。