兄夫婦は、お盆休みに日帰りでよく出かけるそうです。今年は、八尾。大阪・八尾市ではありません。あの「風の盆」で有名な、富山県八尾（やつお）です。ＴＶで見て、どんな町か行ってみようと、急に思いついたとか。「勿論、風の盆はやってないし、何にも見るところがないかも知れないけど、一緒に行ってみる？」と誘われ、母にまで勧められて、同行させてもらうことに。

当日は、実家前に朝６時半集合。名神の「大山崎」から「瀬田」まで京滋バイパスが開通したばかりで、混雑する京都を通らずに済み、とても楽です。しかも、今回は兄の車（写真左）で、運転も全てお任せなので、後ろで広い席を陣取り、日の当たらない方へ移動出来るし、快適。

北陸道に入ると、益々車は少なく、どんどん飛ばします。ここはいつもこんな状態で、スピードを出したくなるので、覆面パトカー暗躍の場所だそうです。それを言ってる本人が飛ばすのですから、捕まっても知りませんよ。

兄嫁が現地の食事処や名産店を調査済み。富山のお寿司屋さんは３店。東京での親しい友人が、富山出身なので、どこがいいか、携帯で聞いてみることに。

「あらぁ、今どこ？」（帰京したと思った様子）
「今、富山に向かっておりまーす！」
「えーっ？！」（神出鬼没の鉢妃です）

３店の内、１店だけ知っていて、値段は安いし、まぁまぁの味、とのこと。他に彼女の行きつけのお店を教えてくれました。値段は少し高いけど、味はいいと思う、と。味は信用しています。

途中、海の見える所で写真を撮って、富山ＩＣで降り、八尾駅（写真右）へ。駅で案内図を貰いました。

車を置いて、町を歩いてみることにしました。観光客らしき人たちが少しは居ますが、人通りは少なく、ゆっくり観光できます。

古い古いお寺は、聞名寺（もんみょうじ）といって、１２９０年創建。八尾はこのお寺の門前町として栄えたそうです。



浄土真宗本願寺派桐野山聞名寺

石垣の並ぶ坂道は、なかなか風情がありました。

次は、「おわら資料館」へ。「ビデオが始まるところです！」と急がされ、２組だけが見ました。正面には、胡弓や三味線の音楽と共に、「風の盆」の踊り、左右の幕にも観光客の映像が現れ、結構臨場感があったので、もう実物は見なくてもいいか、という気にさえなりました。本番の人出はものすごいと聞いています。



おわら資料館

こういうところを練り歩くんだろうな、と思われる、町屋の並ぶ石畳の通りを歩いていくと、各家には、芙蓉、蓮、などを咲かせているお家が沢山ありました（写真下）。中には、酔芙蓉の専門店が。「♪蚊帳の中から　花を見る　咲いてはかない　酔芙蓉♪」という石川さゆりの「風の盆」という歌があるからでしょう。便乗商品ですね。







「越中八尾観光会館」の前に、本日１時半から、風の盆のデモンストレーションがあるという看板が。今１時、ラッキー！と思ったのもつかの間、受付で聞くと、土曜日だけなんですって！　なんで、「本日」と書いた看板を置いておくのよー！

「和紙文庫」へも足を伸ばしました。日がかんかんとして暑さを感じたのは、この坂道の往復だけ。あとは、涼しくて、北陸の気候だからかと思いましたが、この日からまた全国的に冷夏になっていたのですね。

１時半になったことだし、兄嫁の調査情報にあったお蕎麦屋さんで軽く食べ、富山に出て、ちゃんとおすしを食べて帰ろう、と言うことになりました。

おそばの美味しいと評判のお店は、全国多々ありますが、行ってみると、そうかな？と思うこともしばしば。でも、このお店のざるそばは、おそばもタレも、とても美味しくて満足。

もう１つ、兄嫁情報のお菓子屋さんへ。「玉天」という、一見玉子焼きのようで、中身がメレンゲのようにふわふわしたもの。

富山に戻り、友人に教えて貰ったお寿司屋さんに連絡したところ、夕方５時からしかやっていないとのこと。富山城を見学（あいにく工事中でお庭だけ）したりして時間潰し。開店と同時に入店。芸能人が沢山来るお店のようで、色紙がいっぱいかかっていました。井上陽水、平井堅、和泉元弥、工藤静香、・・・、などなど。



富山城

「富山らしいものは？」
「白えびですね」
と言うことで、早速注文。生と昆布締めの他、乾物まで味わいました。

美味しくて、あれもこれもとたくさん食べ、３人とも大満足。次から次へと、お客は引きも切らず、大入り満員でした。

６時半、富山を出発。またまた飛ばして飛ばして（怖い、怖い！）、２回も休憩したのに、１０時半には、実家到着。兄たちは後１０分余分のドライブ。来年からも、便乗させてくれるそうです。

ところで、これを読んだら、約１名、文句を言う人が出てきそう。奥方、２年前、風の盆のツアーに申し込んでいたのに、私の方の事情で、キャンセルしましたよね。今年あたり、機会があれば、と言われたけれど、親の介護で出たり入ったりしてるから、今年は無理そう、と返事をしてきたばかり。でも、盆踊りの実物を見てきた訳じゃないから、許されたし。でも、もう行く気はしないなぁ。

蚊帳の中から　花を見る
咲いてはかない　酔芙蓉