「霧坊」氏を「殴坊」氏に命名した張本人は、私、鉢妃です。その真相を明らかに致しましょう。

先日、私たち数名は、平戸に集合しました。私に関しては、奥方のお国入りに際し、鉢妃もおいで、と誘われたからです。他は、仕事の人、近くの人が集まったという次第。

平戸でお別れの寸前、霧坊御夫妻と鉢妃の３名が、屋外で他の人たちを待っていたときのことでした。その日も大変寒く、私が目の前のお土産屋さんの中で待ちませんか、と言おうとした矢先、２階がコーヒーショップになっていることを知っていた霧坊ちゃんが、「コーヒーを飲もう（ｏｒ飲んでくる）」と言い出しました。さっさと２階（と言っても、数段の階段）に上がり、注文しています。霧坊夫人が後を追いました。「Ｍ子も飲むの？」と霧坊ちゃん。

暫くすると、「あっ、いいです、１つだけお願いします！」と言う声が聞こえ、霧坊夫人だけが、しょぼんとして戻ってきました。「時々、こういう思いがけない展開になるんです・・・」。

もう１つ、霧坊夫人は、最年少（奥方と鉢妃の、大学での、うーんと後輩なんです）ということで、何かと気を遣い、お茶を入れてみんなに配ったり、細々と世話をして下さいました。それを見ていた霧坊ちゃん、「もうやめておきなさい！」。

あの優しい笑顔で私たちに接している霧坊ちゃんが、夫人にあんな態度を示した！と言うことで、「思ったより横暴なのよ。霧坊じゃなくて、”おう坊”にしましょう」と奥方に言った途端、頭に浮かんだのが、”殴打”の”殴”！




そこで、霧坊夫妻の前で「殴坊」に名前を変える！と、ふざけたら、「コーヒーのことですか？」って。ご本人も気にしていた様ですね。以来、「”霧坊”が気に入ってたのになー」と、困ったようなお顔。

わざとこんな風に言いましたが、全ては、霧坊ちゃんの、お仲間に対する配慮だってことはおわかりでしょ？　コーヒーの件は、追加注文をすると、時間が遅くなって、他の人々を逆に待たせることになるかも知れません。お茶配りの件も、サービスをすることで却って粗相をすることになってもいけないから余計なことをしないように、と言うことだったのでしょう。私たちにはありがたかったんですが。

でもね、殴坊ちゃんこと、霧坊ちゃん、もう反省なさっているのに追い討ちをかけるのもいけませんが、コーヒーを飲みたくなったときは、最初から夫人にも聞いてからになさいませ。それから、「鉢妃さんは？」とも聞いて欲しかったなー！

最後に、霧坊ちゃんの名誉回復（になるかどうか？）の為に、１つのエピソードを。

１本道を、２台の車を連ねて走っていたことがありました。その間ずーっと、後続車の霧坊ちゃん運転の車は、先導車の鉢妃運転の車との距離を、かなり空けて走っています。霧坊ちゃんの車の後ろには、猛スピードのトラックがピタッと！

「もっと詰めればいいのにね」
「霧坊は、我々を怖がらせないよう、身体を張って守ってくれてるんですよ！」
という会話が、こちらの車内でありました。ただ、運転が遅かっただけの様な気もしますが・・・。



平戸島北端・弘法大師渡唐像下にて