踏んだり蹴ったり



October 1, 2004


夫の仕事関係で、或る劇場から招待券を頂くことがあります。およそ私の今までの趣味からして、そこへ出入りすることは考えられないような演し物が多いのですが、好きな人に行ってもらったり、席を埋めた方が良いだろうと出かけているうちに、結構面白いものもあり、それなりに楽しませてもらってきたのでしたが・・・。

それは、演歌歌手としては、大御所に属する人のお芝居と歌のショーでした。いつもならパスして、他所に回す類のものですが、今回は、演歌好きの友人たちに大事な予定が入っていて、そちらには回せず、無駄には出来ないので、別の友人と出かけて行ったのです。

お芝居は、歌手が演じる訳ですから、まぁ、こんなものかと言う感じ。その後、歌になりました。最初の曲は、彼のヒット曲で、ＴＶでもよくやっています（夫が演歌好きで、その類の音楽番組をいつもつけています。自分が行けばいいのに、それほどの気は無いそうです）から、私でも何の曲か判りました。

でも、マイクの使い方が悪いのか、マイクそのものが悪いのか、それとも、声量が悪くなったのか、声が伸びず、歌詞が聞こえにくく、その結果、どの歌も同じ曲に聞こえました。

トークが普通すぎて、ユーモアも全く無く、新曲はタイトルをしっかり紹介してから歌いましたが、古い曲は、「懐かしい曲」、あるいは、歌った後にさらりと言うだけで、その声もよく聞こえません。

ファンから花束やプレゼントを貰っても、本人から一瞬のうちに、流れ作業で、係りの女性に渡していきます。一連の作業が終わると、「はい、ありがとうございました。それでは次は・・・」と、気のなさそうな、おざなりのお礼を言うだけで、すぐに歌に入り、謙虚さが足りないと感じました。「こうしてファンが居てくださるからこそ、今の僕があります」とでも言えばいいのに。

ＴＶで見る方が、音をちゃんと拾うし、歌詞は出るし、歌として聞けます。生の方が、当然臨場感があってよいと思っていたのに、あれでは正反対。

更に、これは歌手のせいではありませんが・・・。

椅子が絶えず、小刻みに動いています。何かと思えば、友人の１つ離れた席の男性の右足が揺れているのです。暫くすると、止んだので、おや？と思うと、右足を組んでいます。これで止まるか、やれやれ！

と思うや否や、また椅子がブルブル。今度は左足の貧乏ゆすりでした！　止めてくださいとは言いにくく、言ったところで、癖はなかなかや止められないでしょう。じっと我慢の子。

四六時中、不快なマッサージ椅子に揺らされながら、歌詞の聞こえにくい歌を聴かされ、さんざんな目に遭いました。



アニメモデルと
記事中の演歌歌手は
関係ありません