湯煙旅情



March 28, 2005


何がきっかけだったか、昨年秋、夫が１泊旅行を計画しました。夫が検索で選んだのは、湯河原の旅館。品川から、通勤快速電車が出ているので、切符を前もって買っておく必要が無いこと、カラオケルームがあること、の２つの理由からだそうです。

旅先でカラオケなんかしなくても・・・。でも結局は夫の希望に従ったのでした。また、せっかく車があるのに、と、最後の遠出記念にパジェロで出かけたのです。

値段はそこそこの旅館。温泉に浸かり、食事はどうってことなく、それでも夫は美味しいと満足そうでした。食後、カラオケルームに出かけてみると・・・。
夫が、声がするので、覗いたところ、やくざっぽいおじさんと、姐御のようなおばさんが居るから止めようと戻ってきました。だから夫の選ぶような旅館は！

せっかく出てきたので、散策でもしようと外に出ました。でも、街中で、木々があるでもなく、お店はどこも閉まっていて、何にも見るものがありません。

西湘バイパスという、海沿いの気持ちの良い道を運転できたのは楽しかったけれど、なんてことのない場所と旅館でした。後から、奥湯河原なら良かったのだと知ったのでしたが。



今年になって、また旅の企画を出してきました。今度は宿の雑誌を買ってきて、この中から選んで、と。でも、その頃私が体調を崩し、ぐずぐずしているうちに、夫の休める日の前日に。せっかくのお休みを無駄にするのも可哀想になり、本腰を入れて、雑誌から、これはという旅館に何軒か電話してみました。

さすが前日では殆どだめで、取れたのが、西伊豆の旅館。富士山の見える部屋ということで選んだのでした。値段は、前回と大体同じ。今度は、ナビが付いたコルトプラスの初めての遠出です。

到着したときは、富士山が見えず、何のために来たの？！とがっかりでしたが、その後間もなく、そして翌朝からもずっと、神々しいまでの富士山を堪能できて、満足。



ここでも、夫は、前回の挽回をしたく、カラオケバーを予約。貸切と思っていたら、３０分後に別のご夫婦が見えました。似たような年恰好の、いい人達だったので、これは問題なし。夫の、自己流というか、調子っぱずれの歌を聞くのは、どうにも気恥ずかしいものですが（自分のことは棚に上げます）。

食事は、まぁまぁ。部屋は写真の方がかなり良く写っていました。問題は、当然と思っていた“温泉”ではなかったのです！よくよく雑誌を見ると、「大人の宿」というタイトルで、温泉とは一言も書いてありませんでした。なんか騙された感じ。



箱根に前から行ってみたいと思っていた有名旅館があります。空振りばかりだったので、今度こそはと私から言い出し、西伊豆から帰るや否や、１ヵ月後の予約を取ったのです。

今度は温泉間違いなし。大浴場が露天風呂になっていて、ゆっくりと入っていてものぼせず、快適。建物全体は立派。お部屋もまぁ上等。食事もかなり良い方なのでしょうが、値段の割にはさほど感激せず。第一、器がちっとも良くなくて、がっかり。期待が大きすぎたのでしょうか？



そんなこんなで、行くとこ行くとこ、なかなか満足できず。普段からのんびり暮らしている私にとっては、近所の高島屋や、都内の美味しいレストランで食事をし、温泉でなくても、家でゆっくり入浴できれば充分。夫が毎週通っているジムは、会員用のお風呂も温泉なんですから、遠出しなくたっていいでしょうに、転地療養（？）が好みなんですよねー。

旅の他、小型車になって駐車し易く、週末など、夫との外食の機会も増えました。櫃妃曰く、「また愛が芽生えたん？！」。実はそうなんだー！