有名な桜が満開となれば、首都圏からも大勢の人が見に行くでしょう。首都高が１時間、常盤道から常越道が３時間、船引三春ＩＣ下車の後、２０分毎に出ているシャトルバスに乗り換えて２０分。乗換え時間を考えれば、５時間はかかります。更に渋滞だと、どうなるか？

早朝起床。起きてすぐには食欲の出ない鉢妃ですが、奥方は食事を３度３度きちんと取る主義（それだけじゃないのですが）。大急ぎでサンドイッチと紅茶の朝食。予定より少し遅く、７時前に出発。

首都高も常盤道も、思いがけず車が少なく、すいすい。首都高は、いつもなら通勤時間帯ですが、日曜は少ないのですね。更に、ソメイヨシノもそうでしたが、三春滝桜の開花が、例年よりうんと遅く、私の調べたところでは、殆ど首都圏からのバスツアーは終ってしまっていたのです。ラッキー！

１度トイレ休憩をしたところ、奥方は、早速お十時のための「ずんだ餅」を購入。車の中でパクッ！



正面南側から



東側から



北側から

船引三春ＩＣに近づくと、やはり渋滞。わかりにくい表示の駐車場をやっと見つけ、シャトルバスを利用。駐車場とは名ばかりの、田んぼのような場所でした。バスは時々、乗用車とは違う道を通り、滝桜の傍までスムーズに連れて行ってくれました。

樹齢１０００年と言われる、威風堂々とした、紅枝垂れ桜の巨木。天然記念物です。友達に「見事だったわよー」と言われてから何年経ったか、念願の滝桜。それも、私達の予定に合わせてくれたかのように、満開です。





上：青空に映える滝桜の上部
下：花は、ソメイヨシノより小さめ

「たった１本のこの木を見るために、みんなが集まってくるなんて、すごいと思わない？」と奥方。岐阜の淡墨桜を見に行った時に、私もそのように思いました。バスに乗っている間にも、かなり立派な枝垂れ桜があちこちにあったのに、それらは、「その他大勢」なんですものね。

先ず花見が丘という高台から滝桜を見下ろし、望遠で撮影。今度は前まで行って、接写。

接写しようとすると、いきなり枝を掴む人が居て、枝が揺れてしまいます。２、３度そんな目に遭いましたが、みんな、やっと見られたと感激しているようなので、大目に見ましょう。

その後、木の周りをぐるりと一周しました。見る方角によって、枝の重なり具合で、痩せて見えたり、ふっくらして見えたり、姿が変わります。いろんな方角からパチパチ。（左上写真は、草野心平の詩碑）





混んでいるのは、木に近づける所だけ。
何と言っても、山の中の１本ですから、
千鳥が淵のような混雑はありません

お腹がすいてきたのに、食べられるものなど売っていません。地元の名産品（お味噌、お豆、山菜など）のお店を覗きながら歩いていると、広場があり、やっとお弁当を売っているお店がありました。バスの乗り場は滝桜のそばなので、あれこれ買って元に戻り、またお花見をしながら昼食。巻き寿司、おこわ、おでん。こういう所で食べると、何でも美味しい！





高台にあるお稲荷さん。
鳥居の右下に滝桜が見えます

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●三春町の市街へ



三春町立三春小学校。
旧藩校の遺構を利用した（？）門が素敵

その後、三春町の市街地に出ました。旧田村藩５万石の城下町で、古いお寺や屋敷も残り、そのそれぞれに桜の古木があって、どこも満開。

表通りは、拡幅され、沿道にお茶屋さん、酒屋さんなど、趣向を凝らした建物が並んでいました。張子、土人形、三春駒など、どうでもいいけど記念になるような物を物色しながら、お店巡り。

ドラえもんの墓石（写真右上）が置いてある石材店などのぞきながら、「職人横丁」というさびれた小路にさまよい込むと、半ば傾いた古い刃物屋さんが……。いつ倒れてもおかしくない状態ですが、ちゃんと営業はしている様子。

タクシー会社の２階に入居する喫茶店でコーヒーをいただいているうち、時刻もはや午後４時を回りかけ、肌寒い夕風が吹きはじめた三春町をあとにしました。



どう見ても傾いています。
奥方も柱と同じ向きに傾いていました

三春町からは、磐越道を西に進み、磐梯熱海温泉へ。ナビに旅館名を入れるとすぐ出てきて、迷うことなく到着。川沿いにある露天風呂の前は、一面、満開の桜、さくら、サクラ！　食事の場所からも夜桜が見えて、何よりのご馳走。



夜桜の見える窓に向かい、夕食

パンフレットによると、日本三大桜は、福島・三春の滝桜、岐阜・根尾谷の淡墨桜、山梨・実相寺の神代桜だそうです。
来年は、残る１つ、神代桜に挑戦！と、固く決心した鉢妃でした。



青空に雲、滝桜とソメイヨシノが満開。
空気は多少ひんやり


　


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