119講

「姦淫するな」

出エジプト２０：１４
2003年11月2日

「姦淫してはならない。」「姦淫」とは既婚の男女がその配偶者以外の異性と交わることである。最近の日本では「不倫」という言葉で表わされて、罪というよりも何かエキサイティングな冒険であるかのように美化されてしまっているようだ。なぜいけないか。それは結婚の神聖さを破るからである。

「創造者は、初めから人を男と女に造って、『それゆえ、人はその父と母を離れて、その妻と結ばれ、ふたりの者が一心同体になるのだ。』と言われたのです。それで、もはやふたりではなく、ひとりなのです。こういうわけで、人は、神が結び合わせたものを引き離してはなりません。」（マタイ１９：４〜６）　結婚は神の御旨によるものであるから、姦淫は、神の領域に侵入する大きな罪になる。性の関係は一対一の結婚制度の中でのみ許されるのである。また、姦淫は神聖さを汚すのみならず、それぞれの配偶者や周囲の人たちに多大な苦痛や癒しがたい心の傷を負わせることことはもちろんである。

「だれでも情欲をいだいて女を見る者は、すでに心のなかで姦淫を犯したのです。」（マタイ５：１８）　主イエスは、外に現れた行動の背後には内面的な乱れ、汚れがあり、それがすでに罪であることを示された。大変厳しいが真実である。異性に弱い人は自覚して、普段から様々な誘惑から遠ざかる工夫を凝らし、「見ない、聞かない、近寄らない」を実行することが必要であろう。

サタンの誘惑を受けないためには、もっと積極的な方法がある。それは、祈りながら私のすべてを尊いことのみに使うようにすることである。すべての賜物や時間を主の働きのために用いれば姦淫の罪など犯す暇などなくなるのである。「あなたは、若い時の情欲を避け、きよい心で主を呼び求める人たちとともに、義と信仰と愛と平和を追い求めなさい。」（IIテモテ２：２２）

モーセの律法では姦淫を犯せば石打ちの死刑であった。しかし、主イエスは、姦淫の罪を犯した女に、「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。今からは決して罪を犯してはなりません。」（ヨハネ８：１１）と言って赦された。
悔い改めれば、イエス・キリストの十字架の血潮によって赦される。