贈り物って、ほんとに難しいですよね。相手の好みが判っている場合でも、予算や贈る時期の問題があるし、好みが判らない場合は、なるべく食べ物とか、お花とか、後に残らないものを心がけているのですが。

考えすぎてタイミングを逸することが多々あり、当たり前のものでも何でも贈った方が良かったのかな？思うこともあります。でも、不要なものを貰っても困るだろうし、と、ついつい考えてしまうのです。

ですから、考え抜いた末の贈り物を喜んでもらえると、やったー！という感じ。
最近のヒットは、羊のぬいぐるみになっている足枕。可愛くて、頭の枕は好みが難しいけれど、足枕なら高さがあればそれでいいし、持っている人は少ないかな？と思ったので。自分が足がだるかったときに思いついたのでした。

こういう、たまたま好みにピッタリ合ったという場合は別にして、私の贈った物全てを、ほんとに気に入ってもらえたんだ！と思えるような、喜び上手な人が居るのです。

もう３０年もやったり取ったりしている方。「取ったり取ったり」で、「たまにやったり」という方が正しいのですが。

初めてお仲人をしたのが２９歳のとき。花嫁は私より３歳年下でした。以来、若夫婦から仲人夫婦に、お中元お歳暮が届くようになったのですが、実際は、妻同士でやり取りしているのです。お仲人の場合、お中元お歳暮は３年でおしまいでよい、と言われていますから、その後はお気遣い無くと何度も言ったのですが、「勝手にしたくてしているのですから」と言われ、３０年も続いて来たのです。それでこちらからもお返しをするようになりました。

「取ったり」の方は、最初のうちは、毎回品を変えて送って頂いていたのが、最近は果物に決まっています。大好物なので、みかん、さくらんぼ、文旦、白桃、２０世紀、頂くもの全て嬉しい限り。でも、ついありきたりのお礼状になり、なかなか彼女のように喜びを上手に表現できません。

「やったり」の方では、九州・有田で窯元を訪ねた作家のお猪口を１個、お酒を召し上げる方かどうかは判らないけれど、ちっちゃいから邪魔にもならないだろうと、東京での個展で買い求めたところ、「父親がお酒を好きだったので、昔から私も一緒に晩酌をしていました」とのこと。

それではと、次回は、新潟の名のあるお酒を取り寄せて送ると・・・。
「（前略）何だか心躍る一品が私を待っていてくれました〜♪　頂いたお猪口のことを、皆に話しましたら、『それは使っちゃダメでしょう。飾っておきなさい』なんて言われました。でもその心躍る一品を見て、やっぱりこの猪口でなきゃ！と感じました。（中略）いつも私のために素敵なものを見つけてくださり、本当に本当に感激です（後略）」

義妹に手作りしてもらい、ビーズのネックレスとリングのセットを送ったところ、
「今日、思いがけないプレゼントが届き、早速つけてみました！自分で言うのも恥ずかしいのですが・・似合っている様なんです・・・誰に言われたと言う訳でもないのですが・・そんな気がしてます・・♪♪　アッ！遅くなりました。有難うございます！！　すごーく可愛いです。（後略）」
と、こんな調子！茶目っ気のある文章から喜びが伝わってきます。

最新の贈り物は、電波掛け時計。我が家の時計がどんどん進んでくるので、発売されたばかりのに買い替えました。で、迷った末に、同じものを注文。

母上がお１人になられ、「急に寂しい病(私がつけた病名)にかかってしまい」、お世話に通っていることが書かれていて、
「歳を重ねると言うのはなかなかステキな事だナと思っていますが、歳をとる事は寂しいですね。ずっと歳を重ね続けていきたいと思います。頂いた時計と共にいい時を刻んでいけそうです。とてもいい時機に私のところに来てくれたと感じています。本当に有難うございます」

なかなか名文ではありませんか？！　こんな喜び上手な人には、また何か気の利いた物を探さなきゃ、と思うものです。尤も、何を選んでも喜んで頂けるので、その必要が無いのかも？！