144講
長谷川望牧師就任式で倉沢正則牧師

「わたしの教会、キリストの教会」

マタイ16:13-20
2004年4月25日

古河教会も、52年の歴史を刻む中で、長谷川望牧師を迎えて、教会の新たな歴史を歩み始めました。教会の歩みは、福音が宣べ伝えられ、キリストのからだが建て上げられることにあります。

１．「この岩の上に」　教会とは、「キリストを信じている者の集団または集会」です。教会は全ての人々に開かれていますが、教会は、キリストが示す明確な「設計図」に従って建て上げられてゆく必要があります。キリストは「この岩の上に」ご自分の教会を建てると語られました（18節）。この土台は、ペテロがなした「あなたは、生ける神の御子キリストです。」（16節）という信仰告白です。教会は、この信仰告白に倣う人々によって、建て上げられてゆきます。そして、教会は常に「あなたはわたしをだれだと言いますか。」（15節）という問いを主イエスから問われ、また、問い続けるところなのです。

２．「わたしの教会」　「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。」教会建設の施主はイエス･キリストです。施工者は聖書と聖霊であり、その材木や材料がキリスト者といえるでしょう。教会は第一義的に牧師や信徒のものではありません。「キリストのもの」です。その「設計図」は聖書にあります。この聖書を解き明かし、道筋をつけるのが牧師です。しかし、その建設に知恵と力を与えられるのは聖霊です。そして教会をかたち造ってゆくのがキリスト者一人一人なのです。そしてその一人一人が互いに組み合わされて築き上げられてゆくのです。ですから、教会はいつでも、聖書に聞くように心がけましょう。

３．キリストの教会の力強さ　「ハデスの門もそれには打ち勝てません。」（18節）キリストの教会の力強さが表明されます。十字架につけられたキリストは、人々に一見弱そうで無力に写りましたが、「復活」は事態を一変させました。多くの人々に「罪の赦し」と「永遠のいのち」を与え、人の生き方を変えて来たのです。歴史の教会もほんの一握りの人々から始まり、誤った教えや迫害、偽善と腐敗を経ながらも、今や全世界に広がっています。復活のキリストが真の教会建設者であるからです。この方に信頼し、その働きの一端を担わせていただくのです。また、教会には御国の「開閉の鍵」が与えられています（19節）。教会の皆さんが御国のキーパースンということです。福音宣教を通し、礼拝や聖礼典を通して、この御国の鍵が適切に、隣人を生かすために用いられるよう互いに励んでゆきましょう。