５時半起き。東京駅で奥方とホームで待ち合わせ。午前７：３６発の「はやて」に乗車。３時間ほどで、八戸到着。タクシーをチャーターしてあり、運転手さんが、奥方の名前を書いた札を持って待っていました。

「大間（下北半島の突端）まで行けそうですか？」
「行ってみなきゃ判りません。今日の天気予報は、大雪、大雨、強風、洪水、に雷。もう、こうですからね」
と、顔の前で両手を何度もぐるぐる回したり交差したり。
「えっー、雷まで？！」
「まー、行けるところまで行ってみましょ」



タクシーで下北半島へ。前に雪上車？　除雪車？

というような、心細い言葉で旅が始まりました。今夜の宿は、下風呂（しもふろ）温泉。大間の少し手前ですから、そこまで行けなければ、どこに泊まるの？　下北半島の有名な温泉は、薬研（やげん）温泉。計画の時点では、当然そこに泊まると思っていたのですが、奥方によると、ＪＴＢの指定旅館が、その日はお風呂の大掃除につき、閉館なのだそうです。

先ず、１０分ほど走った八食センターと言う市場で停車。そこで昼食を取ってから、本格的に出発だそうです。最近この市場で買い物をして帰る、東京からの日帰りバスのツアーがあるほど、人気の場所だとか。初日なので、何も買うわけに行きませんが、うろうろしてみると、東京では見たこともない魚がいっぱいありました。珍しいので写真を撮りたかったのですが、断らないといけないと思い、止めておきました。

昼食は、回転寿司屋。大トロ、中トロ、ウニ、ホタテ、ボタンえび、などなど、一皿を半分ずつ。どれも美味しい！　その他、私は牡蠣を余分に、奥方はコーヒーゼリーを。これ以上入らないくらいお腹いっぱい食べて、２人で３６００円。安っ！　それぞれ１万円ずつ出し合った１つのお財布から出して行きます。

最初は太平洋側を走り、原発で有名な六ヶ所村（村が６個集まって１つになっているのに、それでも「村」なんですって）では、核燃料再処理施設が建設中でした。



六ヶ所村核燃料再処理施設

六ヶ所村から半島を横断した所は、「横浜」（大湊線の駅は、「むつよこはま」）。この日は波が荒く、陸奥湾のすぐ際を走っている大湊線は、運行していないようでした。明日は、それに乗る予定だそうなのに、どうなるのか？

道の駅、「菜の花プラザ」でお買い物。重いとは思いつつ、長芋（２５０円）、下北半島のねばりとろろ（１袋２００円）を購入。長芋は、ガラガラ（キャリーケース）に斜めにしないと入らないくらい長く、ちょっと邪魔でしたが、帰宅後とろろを美味しく頂きました。

横浜から北上し、陸奥市へ。ここで頼みもしないのに、「むつ来さまい館」という所に案内され、下北半島のお祭りや産物、自然についての説明がありました。



むつ来さまい（かさまい）館。
　田名部祭りの山車
（京都祇園祭の流れを汲む）

「まさかりプラザ」という物産館がすぐ近くにあることを知り、奥方は当然そこを希望し、廻ってもらいましたが、めぼしいものは無し。青森はヒバの木工品が名産で、鉢妃はお風呂場の椅子や洗面器に興味があったのですが、椅子が４５００円、洗面器（たらい）は７０００円もします。それなら近所のデパートで買っても同じ。尤も、安くても、かさばるものを持って帰れませんね。それに、だんだん軽いものしか持てなくなってきて、日頃の使い勝手を考えると、結局買うのを躊躇してしまうのです。もう無理かなー？

そこからは、下北半島の鎌の首のような部分を北上し、今度は津軽海峡沿いを西に走っていきます。道中、吹雪いたり、雪がすっかりやんだり、時には晴れ上がったり、と、お天気が変わりますが、問題なく進みます。

とうとう本州最北端の大間崎に到着。もう夕方で、お土産屋さんが１軒空いているだけでした。記念に大間のマグロのかまを煮て真空パックにしてあるもの（１３００円）を購入。これは正直生臭くて、×でした。

外はかなり吹雪いていましたが、来た証拠に、記念撮影。ずっと車の中で寒さ知らずだったのに、ここは帽子も吹っ飛びそう。



背景に弁天島



下北半島・大間崎
「本州最北端の地」
と書かれています

車で３０分ほど戻り、今夜の宿「三浦屋」に到着。女将さんに、「まぁ、大変でしたねー、こんなお天気で」と気の毒がられてしまいました。冬は殆どお客は無いとのこと。

温泉を楽しんだ後、夕食は、１２〜１３種の海の幸。あんこう鍋、お刺身（マグロ、ホタテ、もう１種）、焼き魚、などなど、とても食べ切れませんでした。

若女将はすっきりしたなかなかの美人。奥方が、「あの人を東京で見ても違和感がないわね」なんて言っていたら、神奈川県生まれで、世田谷にも住んでいたという人。下北での生活ぶりをいろいろ聞いたりしました。

５時半起きの日だったので、１０時半には就寝。波の音も気にならず、ぐっすり。



部屋の窓から撮影



イカ漁の漁火？