162講

「あなたの家族も」

使徒１６：１９〜４０
2004年8月29日


パウロとシラスは、ピリピにて捕らえられ、鞭打たれて牢に入れられる。絶望的な状況の中で「真夜中ごろ、パウロとシラスが神に祈りつつ賛美の歌を歌っていると、ほかの囚人たちも聞き入っていた。」（使徒１６：２５）　実に祈りはいつどんな時にでも私たちにできる神との交わりである。また、神を賛美する声は、自分自身も、聞く人にも勇気と希望を与えるものである。

二人の祈りはすぐに聞かれ、奇跡の大地震が起こった。看守は囚人たちが逃げてしまったものと思い、自殺しようとしたが、二人は他の囚人たちとともに、逃げないで留まった。牢に入れられてからのパウロたちの様子をつぶさに見ていた看守は、彼らが何か魂の底から信頼できるものを持っていると感じたのであろう、「先生がた。救われるためには何をしなければなりませんか。」（１６：３０）と言った。看守は切羽詰った状況の中で、本当の魂の飢え渇きを覚え、救いを求めたのである。

「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。」（１６：３１）　信じるだけで救われるのがキリスト教の信仰であるが、信じなければ救われないともいえる。あなたが信じれば、あなたは救われる。あなたの家族が信じれば家族も救われる。しかし、あなたが信じれば家族は芋づる式に救われるわけではない。信じるためには、「決断」が必要である。主イエスのことを少しでも知り、この方にゆだねていく生き方が最も価値があると感じたら、主イエスのふところに飛び込むことである。信じることは人間の行為であり、飛び込む（決断）ことなくして信じることはできない。

人は、神のことばによって霊魂を動かされて信じるようになる。パウロとシラスは、「彼とその家の者全部に主のことばを語った。」（１６：３２）　みことばに触れる機会がない人が信じることはできない。「聞いたことのない方をどうして信じることができるでしょう。宣べ伝える人がなくて、どうして聞くことができるでしょう。」（ローマ１０：１４）　まだ救われていない家族のために更に一層祈ると同時に、具体的にみことばを伝えていこう。