173講

「ネヘミヤの祈り」

ネヘミヤ記１：１〜１１
2004年11月14日

山村　賛兄


「あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。」（Iペテロ５：７）

イスラエルには、分裂・滅亡の歴史があります。それは、王や民が主に従わず、主の命令を守らなかったためです。首都エルサレムの城壁は壊され、エルサレムの人々（ユダヤ人）は、バビロンに連れていかれました（捕囚）。捕囚から約50年、ペルシャの王は、ユダヤ人のエルサレム帰還を赦しました。帰還した人々は最初に神殿を建て直し、主を礼拝しました。その後、律法学者エズラがエルサレムに帰り、民は罪を悔い改め主に従う約束をしました。

ユダヤ人のネヘミヤはペルシャ王の献酌官でした。ネヘミヤのところに入ってきたエルサレムの様子は、「非常な困難の中にあり、またそしりを受けています。」「エルサレムの城壁はくずされ、その門は火で焼き払われたままです。」　ネヘミヤは非常に悲しみ、涙を流し、断食し祈りました。ネヘミヤは、イスラエルの歴史の中で犯してきた罪を、自分の罪として悔い改めの祈りをしたのです。

エルサレムの様子を聞いた時から悲しんでいたネヘミヤに、王は言いました。「わたしはお前に何をしてあげられるだろう。」　ネヘミヤは主に祈ってから答えました。「もしよろしければ、わたしをエルサレムへ行かせてください。そして、町の城壁や門を直させて下さい。」　王は、ネヘミヤのエルサレム帰還を赦しました。主は、ネヘミヤの祈りを聞いてくださったのです。

エルサレムに着いたネヘミヤは、夜中に城壁の調査をしました。準備・計画をした後、人々を集めて言いました。「さあ、エルサレムの城壁を建て直し、もうこれ以上そしりを受けないようにしよう。」　城壁再建計画は、主への祈りと、王の承認を得ていることを言いました。「天の神さまご自身が、わたしたちを成功させてくださる。だから、再建に取りかかったのだ。」　ネヘミヤの言葉に励まされ、工事を進めました。

ネヘミヤは、どんな時にお祈りしたでしょう？　・エルサレムの状況を聞いて悲しんだ時・王に考えを伝える時・計画を立てている時・エルサレムに旅立つ前・エルサレム到着時・城壁調査時・人々に伝える時・周辺国の妨害にあった時など、ネヘミヤは何かをする時、何かを考える時は主に祈り、主の考えを確認しながら、計画を進めていきました。私たちも、何かを考える時、主に祈ることから始めるようにしましょう。