２００９年３月２０日（金）

大乗寺山門と樹齢１２００年のくすのき

汀里亭での襖絵が、円山応挙とありましたが（？！）、その記事を見る前に、円山応挙の襖絵を見たくて、帰省中の兵庫県・芦屋から鳥取県に近い香住町（現・兵庫県美方郡香美町香住区）まで行ってきました。

毎週土曜日放送の「美の巨人たち」という美術の番組を見ることが多いのですが、３月７日放映で、兵庫県・香住にある「大乗寺」は「応挙寺」と呼ばれるほど、応挙を始め、その一門の襖絵がたくさんあると知りました。

ところが、３月いっぱいで本物は収蔵され、レプリカに変わるそうで、１４日の実家の法要で帰省する際、本物のうちに１人でも行ってみようと思いました。検索して、往復の電車の時間を調べると、神戸から約３時間とのこと。遠いとは言え、時間的にちょうど良い電車があって、充分日帰りができます。

法要が済んだ後の食事会で兄夫婦に話すと、３連休にはどこかに行こうと思っていたのでと、車で連れて行って貰えることになりました。

朝１０時前にお迎え。西宮北ＩＣから中国自動車道に入り、途中は忘れましたが、９号線を走って行きました。検索の際、出石（いずし）が近いと知ったので、名物の出石そばを食べたいなと思ったのですが、近いけれども、出石を通らないとのこと。目的は香住ですから、すぐに諦めました。

地図とナビの両方で走っていたところ、地図では９号線をそのまま走ればよかったそうですが、突然ナビが右折を指示しました。標識では、出石、豊岡方面。ナビに従って右折。それでも出石までには行かないはずと。

ところが、出石に出ました！　「紀子さんの念力はすごーい！」と兄嫁の言葉！　街中は目と鼻の先だから、おそばを食べに行こうと言った途端、目の前に大きなお蕎麦屋さんがあったので、そこで食べることにしました。



蕎麦屋さんの店頭にて

出石そばは、わんこそばと似ていますが、お椀じゃなくて、小皿に分けられたおそば５枚が１人分。それ以上は１枚ごとに追加料金がかかります。鶏卵ととろろが別に添えられていて、そばつゆの中に全部一緒に入れて食べるのだそうです。鶉の卵じゃなく、鶏卵です。量が多い分、卵の味が勝ちすぎかな？　特におそばがしこしこしているわけでもなく、まあまあ。でも、１度食べてみたかったので、念願叶って、それなりに満足！

またドライブを続けていると、『げんぶ堂』と書かれた看板があり、兄嫁が「あの名前、どこかで見たことない？」と言うので、「そう言えば、実家のマンションのすぐ近くにあるおせんべい屋さんが『げんぶ堂』だわ！　この辺が本店なのね」と言っていたのです。

今度は香住海岸で停車。蛙岩にかかる荒波は、さすが日本海！



カエルそっくり！

寄り道多くして、ようやく主目的の大乗寺に到着。室内は撮影禁止なので、写真はありません。関心のある方は、以下のＨＰをご覧ください。



高野山真言宗 亀居山 大乗寺




大乗寺の中に入ると、部屋ごとに襖絵などの解説をしてくれました。「八方にらみ」と言って、どの方角から見ても、こっちを見ているように見える手法とか、襖を開けても閉めても、隣の絵とつながるように描かれているとか、ＴＶで見たものが、今目の前にあると思うと、結構感動ものです！



境内を散策。内側から見た山門



木に雪吊りをするほど雪が降るところなのでしょう





門前に「円山菓寮」と言う風流な店構えのかりんとう専門店がありました。「紀子さんの好きなかりんとう！　寄らなきゃね」と兄嫁。入ってみると、どこかで見たような包み紙。そうです、東京の自宅近所にある高島屋に入っていて、時々買うお店でした！　近所で見たときは気にもしていませんでしたが、「円山」は「円山応挙」から取っていたんですね。こんな遠いところに本店を構えるお店だったとは！

自由に試食してよい、種々のかりんとうが台に置かれ、周りには椅子が沢山置かれていて休めるようになっています。お茶まで出してもらえました。ちょうどおやつの時間で、ボリボリ　！兄嫁が買ったので、鉢妃は「ただ食い」のみ。近所で買うので許してね。

今度は、餘部（あまるべ）鉄橋を見に行くことにしました。兄は鉄道ファン、カメラ道楽です。行ってみると、同じようにカメラで待ち構えている人たちが沢山いました。



以前、餘部鉄橋を走る列車が強風に煽られて落ち、大勢の人が亡くなったそうで、慰霊碑が建てられていました。そのため、現在、鉄橋の架け替え工事が進んでいます。

２輌の普通電車（１５：４８撮影）

次の列車が来るまで、近くの喫茶店でコーヒーを飲み、そろそろかと外に出てから、吹きっさらしの中を延々と待ちました。

さぶー！







特急列車が「来たー！」（１６：４３撮影）

餘部駅まで３００ｍとの看板を見て、行ってみることに。が、当然、鉄橋の上まで、急な山道を登っていくのですから、結構大変でした。この辺りの人は、毎日ここを歩くのでしょうか？　そうしか考えられませんね。

不動産の広告だと、
「駅近」と言うことになるのでしょうが、
近いと言えるのかな？



駅への山道







どんどん上っていくと、日本海が真下に見えます



とうとう駅に到着