第２日　２００９年７月１６日（日）

保津川下り



白鷺がすっくと立っていました

元々、亀岡から川下りの船が出ていることを教えてくれたのは、義母。いつか、トロッコ電車に乗ったときに、下を通る船を見たことがありました。「あー、保津川下りですね？　前から乗ってみたかったんです！」

急流を下るなど怖いからイヤと言う義母は、電車で行って（勿論、嫁たちが乗せるのですが）京都で待っていると言っていたのですが、電車は３０分ほど、川下りは、１時間４０分かかると聞いて、その案は無理だと判明。チェックアウトが１２時までの旅館に居て貰うことにし、嫁たちは戻ってきて、ランチを一緒にする、ということになりました。

朝も入浴し、朝食はレストランに出向きました。足の悪い義母を見て、部屋食にしましょうか？と申し出られたのですが、構わないと、義母。他のテーブルには洋食が用意されていましたが、私たちは和食でした。義妹に寄ると、夕食に和食を頼んだけれど、朝は聞かれなかったとの事。朝食も種類豊富で、お腹がいっぱいになりました。





１０時の船に乗船。３０人乗りの船ですが、今日は半分ほど。悠々と椅子の真ん中に座れ、屋根のテントもありましたし、日差しから遮られて何よりでした。５月頃に乗った人の話では、テントはなく、日に焼けて大変だったとか。ま、鉢妃は、今年早々沖縄で既に真っ黒になっていますから、今更変わりませんが、直射日光では熱くてかないません。

船頭さんは、金髪のおじさんで、演歌歌手の山川豊を年取らせたような顔。しゃべらせると、「〜なんよー」と言う口調。義妹が、「間寛平みたい！」と言い出し、確かにそっくりなので、笑ってしまいました。あと、若者が２人、助手？として付いています。乗船するとき、船底が低く、例え義母が乗りたがっても、ちょっと無理だったと思います。



山川豊に似てません？　顔も間寛平？

前に座っている家族（祖父母、母親、女の子２人）が船頭さんに写真を撮ってもらっていましたが、私たちにも、「カメラ持ってる？」と聞かれ、「カメラ渡して！　撮ったげよう！」と。親切なこと！

真ん中の方が、写らないようにか、
わざわざ下を向いているのが傑作！

船が動き始め、船頭さんのご挨拶。｢保津川下りはね、外国人も沢山来るのよ。昨日はアメリカ人だった。あんた達は、どこから来たの？｣と、その家族に質問。確実に日本人である人たちの答えは「アメリカ！」。船頭さん、驚いたような顔で、「あんた達、話に乗るのがうまいねー！」。後で判ったのですが、話に乗ったのではなく、ほんとにアメリカに住んでいるとの事でした！



鮎釣りをしている人が居ました

保津川の水は綺麗です。あちこちにラフティング・ボートに乗った若者が居ましたが、川のごみを集めているとのこと。白鷺、青鷺、カルガモ、亀の群れ、空には鶯が鳴いていました。背黒セキレイという鳥も居ました。「あれは背黒。腹黒は陸（おか）にいっぱい居る！」と船頭さん。

「ここでコースの約３分の１」と船頭さんが言ったとき、義妹が、「まだ？！」と。「そりゃ、こっちの台詞だわ！　あんた達は座ってるだけやろ？！」と大汗をかいている船頭さんが言って、大笑い。

川幅が狭い所に出て、少し急流



ジャンプするパフォーマンスを見せてくれました。
この人たちはごみ集めではないのかな？



トロッコ電車と遭遇



トロッコ電車の鉄橋とレンガの壁。つまり旅館の壁と同じ

「この岩は、“竿の跡”と言われるんよ」と船頭さん、川幅の狭いところでは、長い竿を岩に押し当て、ぶつからないように進んでいきます。長年船が通ることから、硬い岩に小さい穴があいているのです。「ふーん」と言う感じで見ていた私たちに、「普通はここで拍手が沸くんやけどなあ！」。それは失礼！船頭さんたちのお働きに対して悪うございました！

暫く行くと、「ここも竿の跡」ともう１つの岩を指します。先ほど拍手を要求されたので、義妹などは笑いながら、パチパチパチ！　　「うーん、２人だけか！」と、船頭さんはまた笑わせます。

「もうすぐコンビニがお団子を売りに来るよ」との言葉。何のことかと思ったら、飲み物や食べ物を載せたモーターボートが寄ってきて、こちらの船につなぎました。相手に動かしてもらっている間、船頭さんたちは、飲み物を貰って休憩。間もなく嵐山に到着しました。

水上販売



嵐山に到着

また亀岡に戻らねばなりません。船着場とＪＲ嵯峨野駅は、かなり離れていました。船頭さんには１０分くらいと言われたので、実際そうなのかもしれませんが、焼け付くような炎天下。帽子はかぶっていても、日傘を旅館に置いてきて、大失敗。初老の身としてはタクシーに乗りたかったのですが、若く（４歳下）元気な義妹に、もうちょっとですよ、と励まされ、駅到着時には、のどはからから、息も絶え絶え！　それにしても、関西の夏、特に京都の夏の暑さは堪えます。





駅への途中、蓮の花が綺麗でした

旅館に戻り、義母と合流。部屋で寝直したり、ＴＶを見て過ごしていたそうです。お昼を旅館経営のイタリアンレストランで、と計画していたものの、朝食が多くて、いまだにお腹がいっぱい。ランチはスキップしたのでした。亀岡の街も見たことがないのですが、この暑さでは、出かける気も起こらず、義妹とは途中の駅で別れ、義母と２人、京都でも寄り道もしないで、直帰した私たちでした。

旅館との往復だけだったのに、かなり疲れた様子の義母。「旅行に出かけるのと、家に居るのと、どっちが良かったんですか？」と尋ねると、「家に居るのが気楽やねー」と。「でも、そうしてたらいかん、と思うから行ったのよ」とのこと。うーむ、連れ出すのも考え物かも！