198講

「道・真理・いのち」に委ねる

ヨハネ１４：１〜１２
2005年5月8日


「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。」（ヨハネ１４：６）　「道」とは「目的」に到達するための方法、「目的」とは「父なる神」である。私たちの最終的な目的は父なる神を知り、父の所へ行くことである。その父につながる道がイエス・キリストである。「私を見た者は父を見たのです。」（ヨハネ１４：９）　キリストご自身が神をあらわしているし、また、キリストが十字架で私たちを贖うことによって初めて私たちは父なる神のところへ行くことができるのである。イエス・キリストは天と人を繋ぐ唯一のブリッジである。

「真理」とは、うそ偽りがないことであるが、「信頼、忠実」という意味にもなる。「完全に信頼できる、ゆだねることのできる存在」を「真理」と呼んだ。この「真理」を持っておられる方が父なる神であるが、その父と同等であることにおいて、「私が真理である」とイエス・キリストは言われたのである。「この方は恵みとまことに満ちておられた。」（ヨハネ１：１４）　私たちはイエス・キリストというお方に全面的にお委ねしても裏切られることはない。

「いのち」とは生きる原動力である。特に「霊的ないのち」は、私たちが今、また永遠に神につながるためになくてはならぬものである。「この方にいのちがあった。」（ヨハネ１：４）「わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。」（ヨハネ４：１４）

最後の晩餐のとき、弟子たちは、大変な不安を持った。主イエスは後に弟子たちに起こる大きな試練をも見通しておられて、「あなたがたは心を騒がしてはなりません。神を信じ、わたしを信じなさい。」（ヨハネ１４：１）と言われた。弟子たちの試練とは、このイエスに最後までゆだねて従って行くのかということであった。私たちも人生の中で大きな試練を受けることがある。そのとき心は騒ぎ、恐れで一杯になる。しかし、試練は、私たちが神を知り、キリストを知るために神から与えられる少々痛いプレゼントなのである。試練を克服したとき、試練は恵みに変わり、大きな感謝が湧き出てくる。「道・真理・いのち」であるイエス・キリストから目を離さないで身も心も委ねていきたい。