214講

「失っていた自由」
荒籾実神学生

使徒１６：１６〜３１
2005年8月28日


神により造られたアダムは、神の命令に逆らい食べてはならない実を食べた。その時から人間の心には神に逆らう心がある。こうして人間は罪の奴隷となり自由を失った。

ピリピで伝道を始めたパウロたちは、占いの霊につかれた女からその霊を追い出したことから訴えられ投獄された。しかし獄舎の中であってもパウロとシラスは神に祈り神を賛美する自由をもっていた。彼らは神から受けた命令（使13：47）と弟子たちに対する責任（使14：22）と神の導きに対する確信（使16：10）を持っていたことから、苦しい状況の中でも神に目を向けることが出来た。

神の命令に逆らい自己中心になった人間は罪の奴隷となり自由を失った。しかし神は罪の奴隷から人間を解放するためにご自分のひとり子であるイエス様を十字架に架けられた。それは人間が再び神の命令に従ってイエス様のうちにとどまって神の導きを確信して生きる道を備えるためだった。人間はイエスキリストの身代わりの十字架を信じる時、罪の奴隷から解放され自由の身になる。

私達はこの世にあって苦しい事悲しい事どうしてと、思われる事に出会う。でも私達はひとりではない。イエス様がともに居てくださる。また私達がイエス様を信じてイエス様と共に生きるならその姿から救いを求める人々が起こされてくる。私達がいつもイエス様のしてくださった事に目を向けてイエス様のことばを信じて従ってゆくなら私達は変えられてゆく。内側から少しずつ変えられてゆく。そこに人間が失っていた自由を取り戻した姿が現れてくる。

「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます」（使16：31）　イエス様を神の子であると信じ、告白するとき、人間は失っていた自由を取り戻すのである。