217講

「背負って救い出す方か」

−高齢者祝福礼拝−

イザヤ書４６：１〜７
2005年9月18日


イスラエルの民はＢＣ７２２年以来アッシリヤに、そしてバビロンに続けて捕囚された。バビロンの最高の神ベル（マルドゥク神）とその息子といわれるネボ。間もなく新しく興るペルシャの王クロスによってバビロンは滅ぼされ、イスラエルの民は解放されるという預言。バビロンのこれらの偶像の神々は真の神にひざまずき、かがむ時がもう直ぐ来るという。大きな重い偶像の神は戦いに疲れ、敗れる。神々は全くのお荷物になってしまい、戦利品として捕らえられてしまう。

「戦時中、空襲警報になると、いつも神棚を背負わされておりました。10歳の私には重くて、痛くて、何故こんなことをしなければならないのか疑問でした、、、、」　ある教会員の救われる前の証しである。危急の時に助けてくれるはずの神を、逆に真っ先に助けなければならなかったのである。背負って運ばなければならない神など真の神であるはずがない。「これはその場からもう動けない。これに叫んでも答えず、悩みから救ってもくれない。」（イザヤ４６：７）

「胎内にいる時からになわれており、生まれる前から運ばれた者よ。あなたがたが年をとっても、私は同じようにする。あなたがたがしらがになっても、わたしは背負う。わたしはそうしてきたのだ。なお、わたしは、運ぼう。わたしは背負って、救い出そう。」（イザヤ４６：３〜４）　イスラエルの神、私たちの神は、いつも私を背負い、運び、救い出してくださる神である。

「すべて疲れた人、重荷を負っている人は、わたし（イエス・キリスト）のところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」（マタイ１１：２８）　神は、元気な時も、苦しい時も、病んでいる時も私を背負い、休ませ、安心させてくださる方。「私のくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」（マタイ１１：３０）　私たちが負うべきものは唯一つ、それはキリストの十字架である。しかし、それは軽くて負いやすいと神は言われる。私たちの救いのためには、キリストの十字架と復活を信じるだけでよいからである。

神は、生まれる前から、現在も、これから先の人生最後まで背負ってくださる。全人口の20％が65歳以上という高齢化社会。高齢になれば少しづつすべての能力が取られていく。これは神から借りた能力を神にお返ししているのである。今までどれ程その能力を用いて生きて来ることができたかを顧みて感謝しよう。