224講

「復活の姿」
＜召天者記念礼拝＞

ルカ２０：１７〜３８
2005年11月6日


召天者記念礼拝は、召天した人々を拝むのではなく、召天者が信じていたイエス・キリスト、神を拝むのである。仏教では人生は苦であり、死んでからも冥途の旅に出てなかなか極楽浄土にたどり着くのが大変である。地上の生きている者が必死に供養しなければならない。しかしキリスト教では、罪が困難や悪や争いを起こすことがあるが、地上のいのちは創造者である神の祝福である。また、死ぬと神のみもとに抱かれ、人間の手に届かないところに行ってしまうので、死者を拝んだり、祈ったり、ささげ物をすることは無意味である。そしていずれ復活のいのちが与えられるという大きな希望がある。

キリストの時代、ユダヤ教の最高指導者層であったサドカイ派の人たちは復活を信じなかった。イエスを困らせようと、「モーセの律法にある、義理の兄弟の結婚について、その妻が死んで復活したら、子を残さなかった7人の兄弟のうち誰の妻になるのか。」と架空の質問をした。（ルカ２０：１７〜３３参照）イエスの答えは、「次の世にはいるのにふさわしく、死人の中から復活するのにふさわしい、と認められる人たちは、めとることもとつぐこともありません。」（ルカ２０：３５）

復活のからだは地上での肉体と同じ肉体を持ち続けるのではない。夫婦は天国で「再会」することはできるだろうが、地上の夫婦のような夫婦ではあり得ない。「彼らはもう死ぬことができないからです。彼らは御使いのようであり、」（ルカ２０：３６）と言われるように栄光のからだに変えられている。主イエスがよみがえり、復活されて栄光のからだになり、弟子たちに現れたことを想像するとよい。私たちもキリストに似たからだに変えられるのである。

復活して栄光のからだになることができるのは、「ふさわしい者」とイエスは言われる。復活するのは「まず初穂であるキリスト、次にキリストの再臨のとき、キリストに属している者です。」（Ｉコリント１５：２３）　「キリストに属する」とは、キリストを信じて天に召された者、また、キリストを信じ、キリストに従って生きている者である。朽ちない栄光の姿に変えられ、永遠に神とともに生きることになるという無比の喜びと希望を持って生きたい。