267講

「すべての人のさばき主」

ヘブル９：２７〜２８
2006年9月3日



「かしこより来たりて、生けるものと死にたるものとをさばきたまわん。」「かしこ」とは天の父なる神の右。主イエスの再臨の後、世の終わりが来る。天変地異、戦争や理不尽な事件の数々、多くの偽キリストの出現等、終末を予感させる現代である。神によって創造されたこの世は神によって終わらされる。

戦時中、日本ホーリネス教団は弾圧を受け、多くの牧師が投獄され、獄死する者も出た。それは、再臨信仰によるものであった。「天皇とキリストとどっちが偉いか？」「天皇には罪があるのか？」「キリストの再臨の時には天皇もキリストによって裁かれるのか？」等の質問を受け、不敬罪に問われたのである。

クリスチャンにとっては、終末は希望である。その先にあるものを知っているからである。その時神の国と救いが完成する。今の世のサタンは完全に滅ぼされ、悪や罪が全くない、新天新地と呼ばれる世界が来ることが約束されている。

「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、キリストも多くの人の罪を負うために一度ご自分をささげられましたが、二度目は罪を負うためではなく、彼を待ち望んでいる人々の救いのために来られるのです。」（ヘブル９：２７〜２８）　キリストは再臨されると死人を一人残らずよみがえらせ、生きているものも御前に立たせて「最後の審判」を行なわれる。

その結果、「YES」グループ（羊組、イエスを信じるグループ）は永遠のいのちに入れられ、「NO」グループ（山羊組、イエスを拒否するグループ）は永遠の死に陥る。私たちは裁き主キリストの前ではどんな申し開きもできない。

しかし、大きな希望がある。「最後の審判」の審判長は主イエスであるが、被告人（私たち）の弁護人もまた主イエスだからである。この世に生きている時から弁護人と顔見知りで、積極的によいお付き合いをしていれば、そのときには罪を弁護してくださり、必ず「YES」グループに入れてもらえるのである。

イエスの再臨、終末はいつ来るか誰にもわからない。しかし、確実に来る。2000年前、主イエスが来られたときも、聖書のことばが成就した。その到来を待ち望んでいた人がいた。二度目もあると聖書は記しているので必ずある。いつ再臨があってもよいように、「目を覚ましていなさい。」「落ち着いた生活をこころざし、自分の仕事に身を入れ、自分の手で働きなさい。」（Ｉテサロニケ４：１１）のみことばに忠実に今を生きよう。