288講

「イエスの受洗」

ルカ３：２１〜３８
2007年1月28日



ヨハネのバプテスマは人々を悔い改めに導くための、また、イエス・キリストに導くための水のバプテスマであった。イエス・キリストの説かれたバプテスマは人々に罪を悔い改めさせ、罪の赦しを得させる聖霊のバプテスマであった。

「キリストは罪を犯したことがなく、その口に何の偽りも見いだされませんでした。」（Ｉペテロ２：２２）　罪の無いイエスがどうして罪の悔い改めのバプテスマをヨハネから受けられた（ルカ３：２１）のか。ヨハネは自分が受けるはずなのに、と不思議に思った。イエスの答えは、「今はそうさせてもらいたい。このようにして、すべての正しいことを実行するのは、わたしたちにふさわしいのです。」（マタイ３：１５）

＊「正しいこと」とは神が正しいとされること、すなわち神のみこころを行なうこ。それは、イエス・キリストを地上に遣わし、御自分の民を救うことであった。そのためにイエス・キリストは人となったが、罪人が経験するあらゆることをご自身があえて経験された。バプテスマもその一つであった。「神のことについて、あわれみ深い、忠実な大祭司となるため、主はすべての点で兄弟たちと同じようにならなければなりませんでした。それは民のためになだめがなされるためです。主は、ご自身が試みを受けて苦しまれたので、試みられている者たちを助けることがおできになるのです。」（ヘブル２：１７〜１８）

主イエスの受洗のあと。「そして祈っておられると天が開け、聖霊が鳩のような形をして、自分の上に下られるのをご覧になった。また、天から声がした。『あなたはわたしの愛する子、わたしはあなたを喜ぶ』」（ルカ３：２２）　父なる神は、人類の救いはこの子の上にかかっているという、愛と期待を持っておられた。主イエスがバプテスマを受けることによって聖霊がくだり、救いのために一歩前進したことに満足されたのである。

完全な神であられるイエス・キリストは完全な人でもあり、父なる神のみこころに忠実に従われた。それは私たちが神に従う模範を示してくださったのである。主も受けられたバプテスマ。その意味を覚えて、恵みに感謝しよう。