291講

「イエスは癒し主」

ルカ４：３１〜４４
2007年2月18日



聖書に記されている「悪霊」（汚れた霊）とは、「悪魔」の支配下にあって働く霊的存在。悪魔の手先であり、人の中に住み着いて精神的、肉体的異常をもたらす。また、人を神から離そうとする。しかし、イエスが神の子であることを知っていて、イエスには従う。イエスは人から悪霊を追い出す権威を持っておられた。「悪霊どもも、『あなたこそ神の子です。』と大声で叫びながら、多くの人から出て行った。」（ルカ４：４１）

主イエスの時代に悪霊が存在し、人々を苦しめていたこと、そして、主イエスは多くの人から悪霊を追い払われたことを私たちは信じる。聖書に数多く事実として記されているからである。しかし、2000年前と全く同じように現代も存在し、悪魔・悪霊払いや、癒しの奇跡がそのままあるとは、私たちは考えない。当時はなかった諸科学や医学の賜物を今は用いることができるからである。ただ、現代は悪魔・悪霊が昔とは違った形で人間を物凄い力で神から引き離そうとしていると言える。その結果、人類全体、世界全体が病んでいる。

主イエスが多くの悪霊追放と癒しのわざを行なわれた意味は、主イエスを通して神の国が到来していることを示すしるしであった。「もし、わたしが神の御霊によって悪霊どもを追い出しているのなら、もう神の国はあなたがたのところに来ているのです。」（マタイ１２：２８）　それは、イザヤ書６１：１〜２の預言のことばが成就したことを表わす。

私たちは皆、悪魔・悪霊に従って罪の中を歩んでいた。罪を罪としないで生きてきた。しかし、キリストを知って、その十字架によって罪赦され、御霊によって歩むことができるようになった。実に、イエス・キリストが父に頼んで送ってくださった聖霊が私たちの中に住むようになったのである。聖霊は、私たちの中の悪霊を追い出し、悪魔に打ち勝つことができる神である。「神が私たちの味方であるなら、誰が私たちに敵対できるでしょう。」（ローマ８：３１）

後藤昭三兄は望んでいた肉体の癒しは与えられないままに天に召された。しかし、死の前6ヶ月の病床で、こんなに麗しい、充実した時が持てるのかと感動に耐えない。主の霊的ないやしが後藤兄本人にもあったし、御家族や私たちにも、神の大きな霊的な癒しの力を見せられたのではないか。主イエスは肉体の、精神の、そして霊的な癒し主。私たちにとって最も大切な健康は霊的な健康である。すなわち、神とどれだけつながっているか、神の栄光をあらわして生きているかということである。