304講

「聞いて行う者、行わない者」

ルカ６：３９〜４９
2007年5月20日



「山上（＝平地）の説教」の続き。39節から45節まで、「盲人を導く」、「弟子と師」「目のちりと梁」「木の良し悪しは実によって」の譬えは、パリサイ人やユダヤの指導者たちに向かって言われたことばととることができる。これらの説教の締めくくりのことばは、「わたしのもとに来て、わたしのことばを聞き、それを行う人たちがどんな人に似ているか、あなたがたに示しましょう。その人は、地面を深く掘り下げ、岩の上に土台を据えて、それから家を建てた人に似ています。洪水になり、川の水がその家に押し寄せたときも、しっかり建てられていたから、びくともしませんでした。」（ルカ６：４７〜４８）

「家を建てる者」とは、主イエスのことばを聞く者。まだ家を建てていない人、すなわち、主イエスのことばを聞いたことの無い人たちが大勢いる。私たちは多くの人たちがイエスのことばに触れて知るようになることを願っている。「家を建てる者」には2種類の人がいる。先ず、「イエスのことばを聞いて行う人」。主イエスを土台として、イエスのことばを完璧に行なうことができる人。しかし、そんな人はいないだろう。

子どもの人権救済センター相談員の坪井節子さん。神様を知ったが、離れてしまった時期があった。しかし、生きるか死ぬかの切羽詰った子供たちの現実に出会ったとき、何も出来ない自分におろおろする自分。ただ神に、真剣に祈ることしかなかった。しかし、それから、聞くだけではなく、行う人に変えられて行った。行う人になったのは、行うチャンスを神様から与えられ、自分は何も出来ないことを知ったから。大小にかかわらず、誰でもチャンスが与えられる時がある。それをどう捕らえ、主に委ねながら勇気を持って取り組んでいくかにかかっている。

「貧しい者は幸いです。神の国はあなたのものだから。」（ルカ６：２０）　私たちはイエス・キリストを信じて告白すればその時から神の国に入れられる。イエスがいつもともにおられる人生に変わる。そうすれば、御自分のことばを行なわせるのに、主イエスご自身が手助けをしてくださるのである。「聞いても実行しない人は、土台なしで地面に家を建てた人に似ています。」（６：４９）