308講

「隠れた恵み」
荒籾実師

ヨハネ２：１〜１１
2007年6月17日



カナの婚礼の奇跡が記されている。イエスさまと弟子たちはカナで行われた婚礼に招かれた。そこで、祝宴に欠かすことのできない葡萄酒が無くなるという事態が起こったのである。そして、そこで神の栄光が現されたのである。その神の奇跡を目撃したのは祝宴の裏方で給仕していた者たちであった。今日はその給仕していた手伝いの者たちの行動から奉仕者に求められていることを考えたい。3つのことがあげられる。

（１）主の命令に従う忠実さについて。主は「水がめに水を満たしなさい」と命じられた。このところから奉仕者に求められることは、どんな奉仕であっても与えられた働きを忠実に果たすことである。水をくむことは誰にでもできること簡単なことに思われるかも知れない。しかし、その小さなことに忠実に従わなければ水をくんだ手伝いの者たちは神様のなされる栄光ある奇跡をみることはできなかったのである。奉仕者に求められることは与えられた働きに忠実に取り組めるかどうかである。

（２）主の命じられた時に従う従順さについて。主は「今、くみなさい」と命じられた。私たちは、いつでも主が必要とされる時に主に従う備えをしているでしょうか。自分のしたい時に、自分のしたいことをする人を主は用いられるでしょうか。これはどんな仕事でも、奉仕者に求められていることなのです。主が命じられた時に、すぐに従わなければ神様の栄光を見逃してしまうことになるのです。主は私たちに今あなたは従うのかそれとも従わないのかを問われているのである。

（３）主に信頼し続ける。主は「宴会の世話役のところに持って行きなさい」と命じられた。水を汲んだ手伝いの者たちはイエス様の命令に驚嘆させられたのではないか。彼らは、自分たちの汲んだものが水であることを知っていたからである。このような命令に誰が従うことができるか。しかし、彼らは主の命令に従ったのである。そして、婚礼に招かれた人々が見られなかった神様の栄光を見させていただいたのである。それは、彼らが主の命令にどこまでも従い通したからこそ、見ることが赦された奇跡だった。主に信頼して、主の命令に従って行くとき、私たちは神様の栄光を見させていただけるのである。そして、これらの恵みは隠れたところで起きていることが多いのである。私たちはただ、主が与えてくださった奉仕を忠実に喜んで果たしていくとき、水を汲んだ手伝いの者たちが神様の栄光を見させていただいたように私たちも同じ神様のなさる栄光のわざを見ることになるのである。