310講

「愛と赦しの関係」

ルカ７：３６〜５０
2007年7月1日



韓国生まれのゴルペル「君は愛されるため生まれた」は多くの人々の心を捉えて、世界中で歌われている。「あなたの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」（イザヤ４３：４）　神は私たち一人ひとりをかけがえのない、よいものとして造られた。私たちを見放さずに、ずっと愛し続けてくださっている。しかし一方、「神に愛されるのではなく、神を愛するために生まれたのではないのか？」という声も聞こえる。「心を尽くし、精神を尽くし、あなたの神、主を愛しなさい。」（申命記６：５）が最も大切な戒めとして主イエスを言われているからである。

「あなたは神様を、イエス様を愛していますか？」と問われたら自信をもってＹＥＳと答えられるだろうか。その答えの基準は実は「主への愛は主からの赦しの結果」であるという普遍の真実の中にある。主をどれほど愛しているかは、どれだけ自分は罪赦されているかということである。その逆は真実ではない。主を愛したから、罪赦されるのではない。主イエスを自分の家に招いたパリサイ人シモン。「罪深い女」が入ってきて、イエスの足下に立ち、香油を注いだ。その女を偏見を持って見ていたシモン。シモンの心を見抜いておられた主イエスは金貸しのたとえで諭される。（７：４１〜４３参照）　「だから、わたしは、『この女の多くの罪は赦されている。』と言います。それは彼女がよけいに愛したから（断言できるの）です。しかし、少ししか赦されない者は少ししか愛しません。」（７：４７）

その女は罪赦してほしいためにイエスに愛の行為をしたのではなく、すでに罪の自覚と悔い改めがあって赦されていたから、主を愛することができたのである。私たちは神（主）を愛したい。そのためには、罪赦されなければならない。先ず、罪の自覚が必要である。シモンは自分はいつも正しいのだと、自分の罪は棚に上げて認めない。私たちクリスチャンも、罪人と言われるけれど、自分はそんなに悪くないと思っていないだろうか。「あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい。」（ルカ７：５０）　私たちの信仰とは、イエス・キリストが私の罪を全部背負って十字架にかかって死なれたということを信じることである。罪の自覚を持ち、その罪の解決の事を知って、神をより深く愛するようになりたい。