324講

「天に記される名」

ルカ１０：１７〜２４
2007年10月7日



他の多くの教会のように、古河教会も過去に天幕伝道、路傍伝道、訪問伝道などが盛んに行われた時期があった。また、これらの伝道方法が多くの信じ者を起こさせた。現代は世の中の激変に伴い伝道の形も変化して来ている。しかし、どのような方法であっても、伝道することを怠ってはならないし、その結果を主イエスに報告をしなければならない。なぜなら、主イエスは正しい答えをくださるからである。

「さて、70人が喜んで帰って来て、こう言った。『主よ。あなたの御名を使うと、悪霊どもでさえ、私たちに服従します。』」（ルカ１０：１７）　弟子たちは主イエスの名前で悪霊を追い出す力を行使できたことの驚きは大変なものだっただろう。自分の本来の力ではない力を頂いたが、それは「今、神の国が来ている」ということのあかしのためのみに用いるべきものであるはずである。しかし、その驚き、喜びはすぐに有頂天、高慢に変わってしまうのが、人間の弱さである。イエスの答えは、「だが、しかし、悪霊どもがあなたがたに服従するからといって、喜んではなりません。ただあなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」（ルカ１０：２０）

私たちにも特別な賜物が与えられている。それは神の働きのために用いるためであることを覚えなさい、と言っておられるのである。そして、私たちがもっとも喜ぶべきことは、天に私の名が記されていること。その書物は、「いのちの書」と呼ばれている。永遠のいのちに入る人名簿、天の戸籍簿である。もし載っていれば神の国の民であることの証明である。終わりの日には復活して永遠のいのちを得ることができる（ダニエル書１２：１〜２、ヨハネの黙示録3章、20章参照）。

この地上の私たちの働き、すなわち生活のための働き、世のため、人のための働き、さらに神様のための働きはすべて尊い。しかし、どれだけよい働きをしたかによって「いのちの書」に名前が載るかどうかが決まるのではない。この地上においてどんなに働きが小さくても、木や草やわらのような存在でしかなかった者でも、いのちの書に名前が登録されていて、終わりの日には永遠のいのちに入れられると保証をいただくことができる。

神の国は「賢い者や知恵ある者」には隠されている（ルカ１０：２１）。幼な子のようにイエスを純粋に受け入れる者に現れるのである。「いのちの書」にその名が書き記されるのはイエスを受け入れた者である。これは最高の喜びである。イエスを受け入れた自分自身がまず喜び、その喜びを人に伝えるのが私たちの役割である。