331講

「世の光キリスト」

ヨハネ１１：２５
2007年12月2日



「わたしは、世の光です。わたしに従う者は、決してやみの中を歩くことがなく、いのちの光を持つのです。」（ヨハネ８：１２）　聖書の意味する「世」とは、神が良しとして造られたが、神から離れ、罪と悪に満ちている被造物の世界のことを指している。そこにおける光としてイエス・キリストは降誕されたのである。

光は闇を照らす（１）――キリストは私のこころの内面を照らす。罪とは神に背を向けて生きることであるが、私たちは誰でも過去に罪を犯したし、また現在もいつ犯すかわからない存在である。イエス・キリストがこの世に来られたことにより、私たちの内面がその強烈な光によって照らされて、いかに自分が罪深い、弱い存在であるかを知らされるのである。

自分のことは自分が一番よく知っているようであるが、自分は本当は何を求めているのかを知るのは、キリストの光を当てられて始めて知ることができる。「そのさばきというのはこうである。光が世に来ているのに、人々は光よりもやみを愛した。その行いが悪かったからである。悪いことをする者は光を憎み、その行いが明るみに出されることを恐れて、光のほうに来ない。しかし、真理を行う者は、光のほうに来る。その行いが神にあってなされたことが明らかにされるためである。」（ヨハネ３：１９〜２１）

光は闇を照らす（２）――キリストは私の外面（生き方）を示す。私たちひとりひとりの心が闇に包まれていて、そこから抜け出られないと、この世全体が真っ暗になる。いや、なっている。今のこの世は、争いや悪や偽善がはびこる、まさに出口のない闇の存在。

「光はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった。」（ヨハネ１：５）　決して消えることのない根源の光であるイエス・キリストを信じて歩むことが闇から逃れる私たちの生き方である。