338講

「しるし」と「あかり」

ルカ１１：２７〜３６
2008年1月20日



「また、イエスをためそうとして、彼に天からのしるしを求める者もいた。」（ルカ１１：１６）　聖書では、「しるし」とは、神が起こされる奇跡、超自然的な預言の前兆のようなものを表わす。「天からのしるし」を見せよとは、奇跡を起こしてイエスがメシヤ（神の子、救い主）であることの証拠をみせよというもの。最初からイエスをメシヤと認めたくない者は、霊の目がふさがれているので、目の前で何がおこっても信じなかったであろう。ソロモン王の知恵を聞いてはるばるやって来たシェバの女王や、ヨナの説教によって悔い改めたニネベの人たち。彼ら異邦人が、神の民であるはずのイスラエル人たちをさばくであろう、と主イエスは答えられた。

私たちも「しるし」ばかりを求めていないだろうか。祈る中でみことばが与えられ、その結果として神の奇跡「しるし」が示される。逆ではない。「幸いなのは、神のことばを聞いてそれを守る人たちです。」（ルカ１１：２９）

神の国は遠い所にあるのではなく、今ここに主イエスとともに来ている。イエスは隠れたところではなく、「あかり」として皆の前に出て、はっきりと神のわざを表わしておられる。問題はわたしたちの目である。「目が健全ならあなたの全身も明るいが、しかし、目が悪いと、からだも暗くなります。」（１１：３４）　イエス・キリストという光がこの世に来ているのに、それを認めず受け入れない者たちのことを「目が悪い」と言われる。キリストは絶対に消えないあかりである。それは私たちの内面を照らすあかりであり、足元を照らすあかりでもある。暗闇ではなく、光に歩もうではないか。