342講

「この時代を見分ける」

ルカ１２：４９〜５９
2008年2月24日



主イエスは「地に火を投げ込むために」すなわち世をさばくために来られた。そして、再び来られる時には世が終わり、最後の審判がある。主イエスはまた、「自らバプテスマを受ける」と言われる。これは十字架の死をあらわす。イエスが主であり、さばき主であることを地上の多くの者が知って救われることを望んでおられる。

「あなたがたは、地に平和を与えるためにわたしが来たと思っているのですか。そうではありません。あなたがたに言いますが、むしろ分裂（マタイの福音書では「剣」）です。」（ルカ１２：５１）　主イエスの言われる平和は見せかけの平和ではない。まことの平和は神との平和から来る。神との平和があって初めて人との平和があり、世の平和がある。神である主イエスが来られた。その結果、この方との平和が真の平和であると信じる者と信じない者との間に敵対や分裂が起こる、と主は言われる。

「どうして今のこの時代を見分けることができないのですか。」（ルカ１２：５６）　「今」という時はどういうときか。それは「途中」であるということ。2つの意味がある。一つは、イエスがくだされる最後の審判への「途中」。もう一つは私たちの人生の「途中」、死への「途中」である。途中であるということは、もしも、しなければならないことがあればまだ間に合うということである。何をしなければならないのか。

「途中でも、熱心に彼と和解するよう努めなさい。」（１２：５８）　家族や隣人との関係で気にかかっていることを清算しておきなさい。死はいつ来るかわからない。借りは早く返しておくほうがよい。逆もある。貸しをなくしておく。すなわち、人をこころから許すこと。同じように神との清算が必要である。神との関係を正しく直すこと。神に赦しを願うこと。罪の赦しはイエス・キリストを通して与えられるのだから、イエスの十字架を信じ、まことの平和を得よう。まだ間に合う。