359講

「主の約束と人の応答」
柴田智悦牧師

ヨシュア記24:14-24
2008年6月22日



（１）主の約束
モーセの後継者ヨシュアの使命は、主の民イスラエルを約束の地に導き入れることでした(申11:24,ヨシュア1:3)。この約束は、最初、アブラハムに与えられたものでした (創12:7)。その約束をイサクが受け継ぎ、その子ヤコブはそれを奪い取ろうとし、エジプトで死んだヨセフも自分の遺体がその約束の地に葬られることを確信していました。もちろん、彼らは地上において約束の地を手に入れることはありませんでした。彼らはさらにすぐれた天の故郷に憧れていたからです(ヘブル11:16)。主の永遠の視点の中で主の約束は既に成就しているはずです。それを私たちの有限の歴史の中で現実のものとするために、主の約束を確信してみ言葉に従って歩むことが、私たちの地上における信仰の歩みです。

（２）主の戦い
主は私たちと共におられ、私たちを見放されず、主ご自身が私たちに先立ち私たちのために戦って下さるのです(ヨシュア10:14,42,23:3)。既に約束の地に入ったイスラエルには、確信を持って約束の地を自らの手で占領して行くことが期待されていました(ヨシュア13:1，14:6−15，17:3~6，17:15-18,18:3)。既に神の子とされ永遠のいのちを与えられている私たちにも、なお信仰が問われています。完成へ向かってキリストの似姿へと成長して行くことが私たちの信仰の歩みです(2コリント3:18)。

（３）人の応答
ヨシュアが召される直前に、イスラエルに語った告別の言葉のように、主ご自身による約束をイスラエルの民が現実に見させて頂くには、彼らに成さなければならない責任がまだありました(ヨシュア23:5,6,11)。私たちにも、仕えるべきお方を告白することが求められています(ヨシュア24：13-15)。私たちの内に残っている根本的な罪は、神である主に頼り切ろうとせず、主以外のものに頼ろうとする偶像礼拝の思いだからです。「私たちもまた主に仕えます。主が私たちの神だからです。」「私たちは私たちの神、主に仕え、主の御声に聞き従います。」(ヨシュア24:18,21,24)との告白を日々新たにし、「私と私の家とは、主に仕える」と確認しつつ生きて行くことが私たちの信仰の歩みです。